アーカイブ | 10月 2016

第15期女流最高位は大平亜季プロに決定

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最高位戦の女流リーグNo.1を決める第15期女流最高位決定戦が2016年10月02日と2016年10月16日の2日間に渡り全8半荘で戦われた。
ディフェンディングの大平亜季プロは2連覇中。

しかも、最高位戦でプロデビューしたのはなんと39期前期。最高位戦の2016年度が41期なのでプロデビューから僅か3年目である。
大平亜季 女流最高位女流最高位のタイトルを獲得したのが第13期なので、詳しくは分からないが、デビュー年に女流最高位を獲得したことになる。そしてディフェンディングで迎え撃った第14期を連覇(防衛)し、見事3連覇達成である。

昨今の女流プロブームの流れに乗って、モデルやアイドル並のルックスやスタイルの良い女性がプロデビューしているが、ハッキリ言って雀力は低い女流が雨後の竹の子状態でデビューしてるが、大平プロはそうしたプロとは一線を画す存在で、プロテスト受験の頃から話題になっていたと聞く。当然、雀歴も長くそこそこのベテラン域の年齢に達している。

最高位戦の通常ルールは一発裏ドラ・槓ドラありで、オカは無いがウマ(順位点)が30-10と着順の加減算も大きいルールなので、調子が良いと勢いでタイトルを獲れる事もあるルールだが、今季の女流最高位決定戦は、ハッキリ言って実力者4名の戦いとなった。
大平亜季
初代女流最高位の「渡辺洋香」と第10期女流最高位の「石井あや」、そして幾度となく決勝卓に進んでおり、連盟主催の王位戦でも決勝卓まで進んだことのある「いわますみえ」。連覇中の大平としても一筋縄ではいかない相手であることは間違い無いだろう。

実際に終始手牌に恵まれず苦しい戦いを強いられたが、我慢出来たのが大きいだろう。苦しい中でも押し引きのバランスが他三者と比べても一枚上!といった感じで、成績を見るとわかるが、トップが全8半荘で僅か2回しか無い。しかし、初日の2戦目にラスを引いたが、全8半荘でその1回しかラスが無いのだ。
それでも最終の8回戦目はトータルトップのいわまとの差が約70pとなっているため、トップラスを決めるかトップ3着ならば素点で30,000点の差を付けるという厳しい条件をクリアしての3連覇であった。

お見事!
大平亜季プロおめでとう!

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第33期十段位は藤崎智

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「十段戦」は「鳳凰戦」に次ぐ、日本プロ麻雀連盟のビッグタイトルである。
連盟にはG1と言われるBIGタイトルがあり、
リーグ戦の最高峰「鳳凰戦」
トーナメント戦である「十段戦」
そしてオープン戦の「王位戦」
である。

これを獲得すると、その年の近代麻雀主催の「最強戦」ファイナルにシードされる。更には麻雀モンドTVの出場チャンスもある。
50歳以下なら「モンド杯」で、50歳以上なら「名人戦」である。
この人気番組はリピートを入れてその視聴者数は、1,000万人になるというからネット配信では無く地上波やBS・CSと言うテレビの電波力は絶大である。
一夜にしてそのプロの名は、全国に知れ渡るのだ。

奇しくも今季の十段戦も決定戦進出者はシードの柴田吉和、櫻井秀樹、藤崎智、ダンプ大橋の4人は前年と同じ。
そしてもう1人が初段戦からどんどん勝ち上がり、12のハードルを飛び越えてきた上田直樹だ。

既に3日間の対局が終わって、第33期十段位が藤崎智に決定となった。
ハッキリ言って藤崎の圧勝である。
こう言っては敗れた決勝メンバーには失礼かもしれないが、実力差がありすぎた。
上田直樹pは新人だし多少致し方ないとは思う。藤崎pが初めて十段位を獲得したのも新人で決勝卓まで残り、翌年のシード権を活かしての獲得だっただけに、上田pには来年の活躍を期待したい。

ディフェンディングの柴田pも実力不足が否めない。
十段位を獲得したのもオーラスの国士無双和了が劇的だったので強烈な印象を残しているが、十段位獲得で出場できたタイトル戦では殆ど鳴かず飛ばずの成績だし、鳳凰リーグ戦でもC1リーグに甘んじている。

ダンプ大橋pに至っては猛省レベルだ。
初日の1回戦南1局で子の先制リーチに親でも無いのに無理に突っ張り放銃し、バランスを自ら崩す。そして親に1,500点の放銃から、櫻井にメンチンの12,000放銃で箱下に沈む。結局初日はトップを1回獲ったモノの小さいトップで2ラスで大きく出遅れる結果となり、ボーンヘッドとも言える放銃などもあって3日間通して日の目を見ること無く最終日には藤崎へ大三元放銃で足切り敗退となり、2年連続で足切りとなった。

櫻井pは初日・2日目こそ食らい付いたが藤崎を捉えられない展開で我慢出来ずに放銃に回ってしまう転換。勿論、ポイント状況から致し方ないところでもあるが、彼が十段位を獲得したときには、もっと我慢出来ていた気がする。
そうしたことがA2リーグでも最下位に沈んでいる要因なのかもしれない。

藤崎+56.5P 櫻井+46.8P 上田▲14.2P 柴田▲40.0P ダンプ▲50.1P

二日目は初日トータルトップの藤崎が絶好調。
他家の勝負手・本手のあたり牌を掴まない。しかも、フリテンリーチに行っても高目を一発(Aルールは1発は無いが)ツモするし、忍者と言われる由縁の高打点闇テンを当面のライバルである櫻井より討ち取るなど、トータルポイントを加点し、ライバルになるトータル2着の櫻井との点差を着実に広げる結果となった。その差100p。役満があるとはいえ、追う櫻井としては、この日の選択で最終日の9回戦目の抜け番を選択した藤崎と直接対局出来るのが3回しかないので相当苦しい展開である。まして、タイトルを狙う!とは言うモノの現実的には沈んでいる3人は足切りが気になるので足切り回避の戦いになる。
2日目(8回戦終了時)
藤崎+137.1P 櫻井+38.0P 上田▲49.5P 柴田▲53.2P ダンプ▲73.4P

最終日は9回戦の初戦が藤崎の抜け番だけに、櫻井としてはトップ必須だが、ラスに沈んでほぼ勝負は決したと言える格好となった。
そこで迎えた10回戦。南場に入ってラスに沈んでいる藤崎。浮きの2着に櫻井となりトップラスを決められる並びが出来た。
しかし、藤崎に反則とも言える大三元の配牌を貰い、早々1鳴きを入れて大三元聴牌。上田はロン牌の發がいつ出ても不思議では無い状態ながら、こらえて居たところにダンプが發を持ってきて長考した後放銃。
10回戦の順位は上田-藤崎-櫻井-ダンプ。藤崎-櫻井の差は135.0pこれで99%勝負は決したと言って良い展開となった。ある意味で残り2戦は消化試合である。
一発や裏ドラ・槓ドラが乗るルールなら、親番の大連荘で奇跡的な逆転も起こるかもしれないが、なにせAルールである。しかも、逃げているのは藤崎だ。藤崎は櫻井だけを見れば良い。櫻井の親番なら他二者に放銃しても通行料でしか無い。
結果は藤崎トップ、櫻井ラスで99.999%藤崎の十段位が決した。

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麻雀プロ団体日本一決定戦

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麻雀プロ団体日本一決定戦
麻雀プロ団体日本一決定戦が2016年8月12日より行われ、第1節の1回戦の放送卓で佐々木寿人プロが「地和」を上がるなど衝撃的な開幕となり、およそ2週に1回のペースで4節行われ、2016年9月26日に最終戦が行われた。
結果は「日本プロ麻雀連盟」が初の栄冠を獲得した。
各節の成績は画像の通り。

麻雀プロ団体日本一決定戦第一節終了時成績
麻雀プロ団体日本一決定戦第二節終了時成績
麻雀プロ団体日本一決定戦第三節終了時成績
麻雀プロ団体日本一決定戦最終成績
大会概要の詳細は大会HPで確認して貰うとして、概略だけで言えば、
30,000点持ちの30,000点返し。
順位点が1位より、+30p,+10p,-10p,-30p。
一発・裏ドラ・槓ドラあり。
各団体のメインタイトルホルダー1名を含む全8名で構成。
1節4半荘×4節の東南戦。(8名×4半荘×4節=全128戦)
最終の第四節は、各団体のタイトルホルダー4名は大将戦として4半荘を同じメンツで戦い、ポイントが全戦2倍となる。

まぁ個人的には妥当なオーソドックスルールだし、人数も妥当だろう。
1節4半荘の4節も妥当でしょう。
現在の「最強戦」のように半荘1回での勝ち上がりや優勝者を決めるスタイルも良いだろうが、流石に半荘1回は殆どその日の「運」が勝負の結果を左右するので、1発勝負は色々問題もあるだろう。
逆にこれ以上長くなると、各団体のメインリーグ戦にも影響が出るだろうし、出場選手もゲストや執筆、教室の講師や勤務雀荘、或いは通常はサラリーマンと言うプロも居るので、あまり長いのも各方面に影響が大きいので本当に妥当な半荘数だと思う。

結果だけを見れば、連盟が1節目のリードを活かしつつ上手く立ち回り、三節目に3位まで落ちたモノの最終節に逆転したと言うところ。
優勝した連盟の選手は本当に良く頑張ったと思うし、チームワークも良かったと思う。確かに重鎮と呼ばれるような設立当初からトップリーグで活躍していたり、主要リーグ戦の最上位リーグに居る年配プロがである前原・荒・伊藤・沢崎・古川などが出場していない事を「負けたときの良いわけが出来なからだ!」などと批判する輩も居たが、裏を返せば他団体の出場選手に合わせた年代の選手を用意できる連盟の選手層の厚さがあると言うことだろう。

三節目に首位に立っていた最高位戦は惜しくも2位となった。恐らく一番優勝したかったのは最高位戦かもしれない。何故なら自団体の主要リーグでのルールだからである。しかし、個人成績を見ればわかるが、個人首位の平賀が一人気を吐いて400p近いポイントを叩き出しているが、逆に大崩れすることは無いどころか、ポイントゲッターと目された村上と金子が二人で-500p近くマイナスし、平賀のプラスを無くしている。

3位の協会は若干人材不足感が否めず、自団体のルールがオカ(TOP賞)があるルールだけに、点棒を持ったときに更なる加点を狙う事をしなかったのでは無いだろうか?プラスになっているのが3名しか居ないことが致命的で節単位で言えば一度も首位に立てなかった。

1節目から大きなマイナスを背負い込んで終始最下位に甘んじたRMUは完全に人材不足だろう。しかも、設立メンバーが常に上位リーグでタイトルの取り合いをしており、「この人が一鳴きをしたらドラは2枚以上ある!」など人読みが入りやすく殆どセット麻雀をしている状態。これでは対外試合だと勝てないと思う。

麻雀プロ団体日本一決定戦 個人最終成績

一番印象的だったのは、主催者でもあるサイバーエージェントの藤田晋社長がゲスト解説に来て、実況との会話で「麻雀業界は弱い立場なので、業界全体で協力して強くなって欲しい。その為の助力になれれば…。」と言う趣向を述べられて居たのが感慨深い。
恐らく今の団体乱立状態を1つの団体に纏めるとすれば氏が中心となるだろう。

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