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第15期プロクイーン決勝の考察

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第15期プロクイーン決定戦の決勝戦は10月15日・22日・29日の3日間で行われた。
結果は西嶋ゆかりプロが初タイトル戴冠となった。
この戦いをデータで振り返ってみた。

西嶋 魚谷 山脇 宮内 清水
親番回数 33 35 32 35 27
リーチ回数 23 32 35 33 26
リーチ率 14.2% 19.8% 21.6% 20.4% 16.0%
Rツモ回数 5 11 4 8 4
Rロン回数 8 8 13 6 5
R全和了回数 13 19 17 14 9
R成功率 56.5% 59.4% 48.6% 42.4% 34.6%
ダマ回数 16 7 7 9 2
ダマ率 9.9% 4.3% 4.3% 5.6% 1.2%
副露回数 13 30 18 14 15
副露率 8.0% 18.5% 11.1% 8.6% 9.3%
ダマ・副露和了回数 13 13 9 13 5
ダマ・副露和了率 44.8% 35.1% 36.0% 56.5% 29.4%
全和了回数 26 32 26 27 14
全和了率 16.0% 19.8% 16.0% 16.7% 8.6%
全和了点数 168,600 225,800 138,800 139,900 68,400
全和了平均打点 6,485 7,056 5,338 5,181 4,886
放銃回数 8 15 7 16 26
R後放銃回数 2 3 2 6 4
R後放銃率 8.7% 9.4% 5.7% 18.2% 15.4%
全放銃失点数 22,200 72,600 60,200 75,400 124,300
全放銃平均失点 2,775 4,840 8,600 4,713 4,781

※清水は10回戦後途中敗退となったため、2半荘分加算されてません。
※ダマ:1局の中で聴牌したとしても、終局(和了および流局)時に聴牌していなければ「ダマ」とカウントしていません。
※副露:1局の中で1回でも副露を入れたら1回とカウント。2副露3副露しても1回とカウントしています。
※R後放銃:自身がリーチ後に他家に放銃した回数。
リーチが成就しなかった時の失点や供託の加点、本場の加点や失点、他家ツモによる失点は集計していません。
データの集計方法には改良の余地は多くありますが、そこはお許しください。


集計結果的に特記すべき点は
1.魚谷の副露回数(副露率)が圧倒的に多い(高い)。
2.魚谷の全和了点数が他を圧倒している。
3.西嶋の全放銃失点が圧倒的に少ない。
これぐらいだろうか?
恐らくこのデータを見ただけでは、誰が優勝したのかを見極めることは難しいだろう。特に他家のツモ上がりによる失点データが集計されていないのでわかりにくいかもしれない。
※清水の勝ちが無いことは判断できそうだが…。
優勝争いをした西嶋と魚谷のデータだけに注目しても、データ的には魚谷が優勝でも不思議では無い内容となっている。
この要因を作ったのは、5人打ちのため抜け番があることだろう。
これを知った上で結果からデータを検証すると、一つの推測は出来る。
それは『魚谷が点数を稼いでいたのは、西嶋の抜け番だったのでは無いか…。』と言うこと。
実際に3日目の9回戦で魚谷は110,000点近い得点を稼ぎ出して居たが、その卓には西嶋は居なかった。つまり、魚谷は加点はしたが、その加点によって西嶋が失点していなかったのである。3着に甘んじた山脇は大きく失点しており、魚谷と120p近いポイントが生じた。
この差が勝者の西嶋と惜しくも二位に甘んじた魚谷との結果を分けた要因では無いかと思う。
また、西嶋の放銃による失点が極端に少ない事は、他家の先制リーチや仕掛けに対して徹底して「オリ」を選択していたと誤解しがちがちだが、実際には誰よりも無筋を切り飛ばしていた。致命的な放銃による失点が無かったことも、西嶋が戴冠した要因であろうと思う。
これはデータだけはわからないことである。

今回、僅か12半荘のデータ化だったが、打ち手の特徴は結構如実に表れるのだと感じた。
西嶋はリーチ率は低いがリーチ成功率が56%と2回に1回以上はリーチをして上がっている。一方で副露率が低くダマ率が高いので、面前重視だがギリギリまで聴牌を取る麻雀だと推測出来る。それが全和了率が16%でも平均和了点数が一発裏ドラがあるルールとはいえ、6,500点弱となっている。所謂、面前重視の良形待ち高打点タイプだとわかる。
魚谷は、副露も多くリーチ率も高いので、和了に向かって全局参加型で現代流の麻雀だとわかる。
山脇は、データ的には魚谷に近いデータとなっているが、放銃による失点よりも平均放銃失点が高いことから、その半荘で致命的な失点によって、着順を落としている可能性が高い。これが初日トータルトップながら二日目三日目と失速した要因かもしれない。
宮内は突出したデータが無いが、自身のリーチ後の放銃が多いことから、勝負手を悉く空振りに終わったことが致命傷となった可能性が高い。
清水は他4人と比較ても圧倒的にダマ回数と和了回数が少なく、放銃回数が多いことから、勝負に行って負けている事が敗退の要因なのが一目瞭然である。

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第15期プロクイーン決定戦

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第15期プロクイーン決定戦の最終日は10月29日(日)14:00~
ニコ生→http://nico.ms/lv307111303?ref=sharetw
fresh→https://freshlive.tv/jpml/151143
総合成績(2日目終了時)
①西嶋ゆかり +126.6 
②山脇千文美 +59.6 
③魚谷侑未 +47.2 
④宮内こずえ ▲116.0 
⑤清水香織 ▲117.4
第15期プロクイーン最終日
実況:日吉辰哉
解説:白鳥翔・和久津晶

1日目終了時の成績は
①山脇千文美 +70.8 
②西嶋ゆかり +41.3 
③魚谷侑未 +21.8 
④宮内こずえ ▲52.2 
⑤清水香織 ▲81.7

最終日は9回戦・10回戦までの成績で最下位が脱落となる。
なお、9回戦の抜け番は西嶋ゆかり、10回戦の抜け番は清水香織となっている。

全体的に配牌もツモ牌も噛み合わないベテランの宮内と清水が苦しい。
特に清水は西嶋との直接対決が2回しかないので、他力本願となっている。宮内にしても直接対決が3半荘しか無いし240p強を逆転するのは、ルールがWRCルールなので順位ウマが15-5なので相当に厳しいだろう。
役満直撃しても順位点込みでおよそ100p縮まるが…。

9回戦でフル全ツで打つであろう清水と、それに近い状態で打つ宮内の二人が居るだけに、山脇と魚谷の二人が互いに牽制し合いながら受けに廻る展開になる気がする。
三つ巴でも立ち回れる魚谷と、一対一にしたい山脇。考え方が違う二人が9回戦にどの着順・点数で終えるのか?これが案外決め手になりそうである。

ポイント状況的にも抜け番でも、西嶋が有利ではあるが、桜花など数多くのタイトルを取っていて、タイトル戦の決勝・最終日を何度も経験している魚谷の場慣れはアドバンテージだろう。山脇は飄々とした話し方などでタイトル戦などにはそれ程思い入れ無さそうに見えるが、一昨年の夕刊フジ杯で女王の座を99.9%手中に収めていた状況からの大逆転をされて悔し涙を流した過去があり、最近メキメキ成長しており侮れないだろう。

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第14期プロクイーン決勝卓

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9/16と9/23の両日で第14期プロクイーンのベスト8A・B卓の準決勝が行われ、A卓からは和久津晶・茅森早香が、B卓からは西嶋ゆかり・宮内こずえの4名が勝ち上がった。
これにより2016年10月15日(土)から3週連続で行われる決勝戦はディフェンディングの童瞳を加えた5名で行われる。

和久津晶は第12期のディフェンディングとして、連覇が見えるところから茅森を意識し過ぎたのか、童瞳に連覇の夢を絶たれた格好。
茅森早香は今年を含めて3期連続の決勝卓進出しているが、ギリギリのところでタイトル奪取には届いていない。
宮内こずえは第12期で決勝卓に残ったが、最終局でポイント状況から起死回生の四暗子聴牌の課程で和久津に上手く鳴かれて散った。今年は現女流桜花でもあり、連盟では初の同一期でのダブルタイトルを狙う。
西嶋ゆかりは初めての決勝卓。プロクイーンでは童瞳や大里といった新人プロが勝ち上がって一気にメジャーになる事があるが、今年は彼女のようだ。プロリーグではD2リーグ・女流桜花ではCリーグと実力は未知数ながら、北関東リーグでは沢崎誠プロや清水香織プロなどに揉まれているので侮れないだろう。
第14期プロクイーン決勝卓 童瞳 和久津晶 茅森早香 西嶋ゆかり 宮内こずえ

10月15日(土)・10月22日(土)・10月29日(土)
各日4回戦の全半荘12回戦 
決定戦は半荘10回を行い上位4名によりさらに2回戦を行う。
2位から5位の4名は翌年ベスト16から参戦となる。

展開は誰しも思うだろうが、和久津晶と茅森早香を中心に進むであろう。
ただし、お互いがお互いを意識するあまり、宮内こずえが爆発する可能性は十分にある。童瞳と西嶋ゆかりは致命的なミスをしないことが、最後まで栄冠に手を欠ける条件と見た。
いずれにしろ、守備的な選手が居らず先制リーチにもぶつけていく選手が殆ど(茅森が若干バランス思考が強いか?)の組み合わせだけに、打ち合い必死の展開で致命的な放銃を回避するか、大物手を仕上げる、或いは親番での大連荘が見られそうで楽しみでもある。

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第14期プロクイーン best8(準決勝)

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2003年に設立された所属するプロ団体を問わない女子プロNo.1を決定するタイトル戦で今年が第14期となる。
日本プロ麻雀連盟が主催しいるが、ルールはオーソドックスな1発裏ドラ有りの連盟Bルールで行われておいる。
自団体の女子プロNo.1を決める「女流桜花」よりも歴史が古い。
準々決勝からはトーナメント戦となり、準決勝の各卓上位2名と前年度の優勝者の5名による決定戦を行う。
因みに今年は第13期のプロクイーン童瞳がディフェンディングである。


第14期プロクイーン best8-A卓

第14期プロクイーン Best8 A卓
茅森早香(最高位戦)vs和久津晶vs大里奈美vs二階堂瑠美
実況:日吉辰哉・解説:HIRO柴田
ルール:日本プロ麻雀連盟Bルール
システム:半荘5回戦を行い上位2名が決定戦へ進出


【見所】
奇しくも昨年の決勝で相対した4人が準決勝で対戦することとなった。昨年は和久津がディフェンディングで、茅森・大里・瑠美・童瞳の5人で対戦。
実力で言えば、茅森・和久津・瑠美が抜けているが、大里も連盟の女流では成長株筆頭とも言える存在。
この4人は昨年の決勝卓に残ったシードなのでベスト16からの登場で1回しか戦っていないが、それぞれ「らしく」勝ち上がった感じであった。
茅森は終始盤石の展開で危なげない局面が殆どなく通過。
和久津は1回戦目に四暗刻をツモ和了され国士無双の出アガリを決められ、2人が抜けた得点状況をきっちり捲っての通過。
大里は三つ巴の展開の中、きっちり攻めきって和了をモノにして通過を決めた。
瑠美は二位通過争いを制して通過を決めている。
この4人は殆どミスが無いので、対局当日の配牌と自摸次第。その日の調子次第。と言った所だろう。
実力伯仲の戦いは時に一方的なワンサイドゲームになることがあるが、そうなっても大逆転を起こすだけのモノを持っている面子だけに最後まで見逃せない。


第14期プロクイーン best8-B卓

第14期プロクイーン Best8 B卓
西嶋ゆかりvs日向藍子(最高位戦)vs足木優(最高位戦)vs宮内こずえ
実況:日吉辰哉
解説:佐々木寿人
ルール:日本プロ麻雀連盟Bルール
システム:半荘5回戦を行い上位2名が決定戦へ進出


【見所】
実績なら現女流桜花の宮内と最高位戦リーグで女性で唯一B1リーグ所属(最高位戦は最上級がAリーグで、その次がB1リーグになる)しており、女流モンド新人王も獲った日向が抜けた感じだろう。
日向と同じ最高位戦の足木も女流最高位リーグのAリーグに所属しており実力も高いと言えそう。
そして西嶋はほぼ無名と言っても良いだろう。女流プロのお披露目的な夕刊フジ杯にも登場した事が無いと思う。しかし、昨年の現プロクイーンである童瞳のように予選から勝ち上がってくるだけの実力と運を持ち合わせているので決して侮れない。
宮内のオーラや圧力に屈する事無く自分らしい麻雀を貫いた選手が勝ち上がりそう。



今節の14期プロクイーンのベスト16までは協会の「命(みこと)」プロが残って居たが、残念ながら敗退となった。

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麻雀最強戦2016 女流プロ代表決定戦激突!タイトルホルダー

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日本で一番麻雀が強いものを決める戦い、麻雀最強戦の女流プロ代表決定戦。
激突!タイトルホルダー。
出場の8名は、昨年の最強戦の代表決定戦を制した石井あや・和泉由希子とプレミアリーグで優勝した魚谷侑未。
各団体の現役女流タイトルホルダーの宮内こずえ・大平亜季・佐月麻理子。
プロクイーンの童瞳、女流モンド杯から茅森早香。
今最も調子が良いであろう女流が実力ナンバー1を競います。

【出場者】
【A卓】
石井あや(最高位戦)vs和泉由希子(連盟)vs魚谷侑未(連盟)vs茅森早香(最高位戦)
石井あや,和泉由希子,魚谷侑未,茅森早香
A卓は実力伯仲。スナイパーVSアイスドールVSマーメードVS天才と誰が勝っても不思議では無い。1局勝負なので出産直後の和泉でも体力的なハンデは無いだろう。 
【B卓】
宮内こずえ(連盟)vs大平亜季(最高位戦)vs佐月麻理子(協会)vs童瞳(連盟)
宮内こずえ,大平亜季,佐月麻理子,童瞳
B卓は宮内・大平が実力的には抜けている印象。この2人に急成長の若手2人が挑む格好だが、雀力や上手さが2着抜けの条件を前にどのように発揮されるかが見物か?


【実況解説】小山剛志・河野高志・片山まさゆき
2016/06/25(土) 14:00放送開始。この番組はB卓の東1局まで無料放送です。

A卓、B卓 の順に半荘1回勝負を行い、各卓上位二人を決定。上位二人が決勝卓に進む。決勝も半荘一回勝負を行い、その優勝者が12月11日に行われる麻雀最強戦2016決勝ファイナルに進むことができる。
この模様はニコニコ生放送で生放送されるとともに、後日、近代麻雀で報道され、DVD化もされる。

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第3回女流モンドチャレンジマッチ!

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麻雀プロなら誰しもが出場したいと願うTV対局の一つが『モンド杯』だろう。
様々な意見はあるが確かに連盟重視の人選であったことは間違い無い。
そうした意見を取り入れたのか、最近では固定のメンバーでは無くリーグ戦下位のメンバーが予選から出場する入れ替え戦が行われ、連盟以外の団体のタイトルホルダーにも門戸が開かれた。
そんな中、第3回女流モンドチャレンジマッチ!が行われた。
出場メンバーは
池沢⿇奈美(予選落ち枠) ⽇本プロ⿇雀連盟
二階堂亜樹(予選落ち枠) ⽇本プロ⿇雀連盟
⽔城恵利 (予選落ち枠) ⽇本プロ⿇雀協会
⼤平亜季 (チャレンジ枠) 最高位戦⽇本プロ⿇雀協会
佐⽉⿇理⼦(チャレンジ枠) ⽇本プロ⿇雀協会
童瞳 (チャレンジ枠) ⽇本プロ⿇雀連盟
豊後葵  (チャレンジ枠) ←夕刊フジ杯勝者
東城りお (モンド推薦枠) ⽇本プロ⿇雀連盟
この8名。予選落ち枠だった和泉由希子は産休で出場を辞退。
空いた枠に東城りおが推薦枠(女神降臨などの実績から)で出場となった。

確かに、アンチ連盟方々を筆頭に推薦枠でも連盟プロか?と言うツイートや掲示板の書き込み、ニコ生でのコメントもあるが、興行的に考えれば人気・実力・ビュジュアルなど総合的な判断を運営側はするだろうし、プロ団体の最大勢力である連盟に気を遣うのは当然の事だろう。言い過ぎかもしれないが、連盟にそっぽを向かれたら、モンド杯は維持できないだろう。ネット配信のニコ生やアベマTVでもわかるように、連盟は独自のStudioとチャンネルを持って配信出来るだけの固定ファンがいるし、タレントも揃っている。しかし、最高位戦・協会・RMU・麻将連合などは、スリアロチャンネルからでなければ配信出来ないのが現実なのである。
二階堂姉妹を含む四天王の宮内・和泉は女流モンド杯を支えてきたし、人気もビジュアルも他の女流プロと比較しても遜色が無い、和久津・魚谷も雀力は高いし個性的な雀風で固定のファンは多い。高宮はモンドのシンデレラストーリーを達成しグラビアでも人気がある。黒沢は最近では一歩劣るがトータルで見ればこの中に居ても不思議では無いだろう。
協会からは愛内・水城、最高位戦から茅森とまぁまぁバランスは取れているだろう。なんだかんだ言っても、有料番組なのだから、お金を払ってでも『見たい!』と思われる固定のファンを持った女流プロが出場しなければ、運営側は番組を維持できないのだ。それが資本主義の現実である。

B卓の2回戦オーラスの状況
八万九万八筒九筒二索四索四索五索八索九索東中 東七索

牌スペース五筒五索二筒七筒一索六筒二万八万五索
牌スペース牌スペース牌スペースツモ切り牌スペースツモ切りツモ切りツモ切りツモ切り      ツモ切り←ツモ切り
中s二索s四索s二筒s五筒s一索s六筒s二万s八万s四索y

八万九万七筒八筒九筒五索五索五索七索八索九索東東
リーチ・三色で出アガリ7,700点(ツモなら12,000点)以上の手

この時点で一騎打ちの亜樹の手牌は
二万三万五万五万六万九万九万三筒四筒五筒一索三索三索 二筒
二向聴で三索九万のトイツを重ねて、現物の1索切りか中筋の5萬を切って1-4-7萬(4萬二度引き)に出来れば勝負だが、直撃は激痛になる状況だけに現物を切りつつ廻るしか無い状況になっている。



少し戻って、解説してた宮内が言っていたが、東城は最低でも連荘しなければならない状況だけに、聴牌優先で考えれば有効牌の多さから、9巡目に持ってきた八万をツモ切りせず、五索切りで3-6索の両面待ちと8萬と東のトイツに受けていたら、5索が重なる前に佐月から切られた東を鳴いて1,500点の聴牌としてアガリがあった可能性もあり、スルーしたとしてもリーチ後に東を引いているので3-6索待ちの聴牌となっていた。
3-6索待ちの聴牌時の牌姿は
八万八万七筒八筒九筒四索五索七索八索九索東東東
となり、三色よりは打点は半分になるが両面待ちで、序盤に2索4索が切られ、リーチ前に5索がトイツ(2枚目はツモ切り)で切られている状況から3-6索は無筋だが、対局の状況から拾いやすい河になっている。
中s二索s四索s二筒s五筒s一索s六筒s二万s五索s五索s三筒s九筒s九万y
もちろん、ダマもあるだろうが2,000点を拾ってもそれ程嬉しくない状況であれば、ツモって裏ドラ期待の方が価値は高いと思う。


対局に戻ると、山に4枚残りの7萬が全く姿を見せない中、14巡目に亜樹が廻りながら聴牌。
三万四万五万五万六万九万九万三筒四筒五筒三索三索六索 九万
無筋の6索を切って4-7萬の聴牌を取るかどうかの選択を迫られる。
6索切りでダマもリーチもどちらも正解だろうし、更に廻る選択も正解だろうと思う。自身があがれば終了という一方で、放銃すれば裏ドラもあるルールだけに勝負が決まってしまう放銃になる局面だけに、ギリギリの選択だろう。
結果的に亜樹は現物の3筒切りを選択。
解説の宮内は3-6索は通りやすそう…。と言っており、『7萬引きそうですね。亜樹ちゃん』とも言っている。ここで勝負に出ないとアガリ牌を引く可能性が高いとも指摘してた。
次巡、亜樹は6索勝負ならあがっている7萬を引く。流石「桜花様」である。

しかし、亜樹の雀風からして通りそうでも無筋の6索切り勝負は無いだろう。
状況とすれば、例え東城が12,000点のツモ和了でも条件的に、東城はもう一度12,000点をあがらないと自身のトータルポイントを捲れない状況であり、アガリ止め出来ないモンドルールでは、次局かその次でアガリ切ってしまえば良いので、自身が振り込みに廻って最悪12,000や7,700放銃なら、次局東城は不聴終了が出来るので、東城の条件を軽くする事の方が致命的だと考えるだろう。

結果は、東城の一人聴牌で流局となり、次局に亜樹が上がって亜樹が女流モンド杯の本戦出場権を獲得した。

予選落ち枠で出場予定の和泉が産休で空いた枠に主催者推薦枠として女神降臨から出場した東城は惜しくも高宮の再来とはならなかった。


また、チャレンジマッチA卓は池沢⿇奈美(連盟)vs⽔城恵利(協会)vs⼤平亜季(最高位戦)vs童瞳(連盟)の組み合わせで行われ、所詮トップの池沢が2回戦目は苦しんだが、初戦のポイントを活かして逃げ切った。
女流モンド杯チャレンジマッチ2016 二階堂亜樹 池沢麻奈美

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第10期夕刊フジ杯 東日本リーグ 個人戦準決勝卓組み合わせ

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夕刊フジ杯争奪第10期麻雀女王決定戦の東日本リーグの個人戦プレーオフが14日行われた。

東日本リーグの個人成績上位者16名が、予選点数を持ち越して4回戦を戦い、プレーオフ進出時の上位2名はポイントの優位を生かして危なげなく優月みか(日本プロ麻雀連盟)水瀬千尋(日本プロ麻雀協会)のワンツーで通過。

12位・14位でプレーオフに進出した、魚谷侑未(日本プロ麻雀連盟)浅見真紀(最高位戦日本プロ麻雀協会)が5位~16位までが団子状態だった事も幸いしたのだろうが、見事上位4名に残りストレートで勝ち上がった。

残り2枠を争う5~8位による戦いは、プレーオフに13位と16位で進出した宮内こずえ(日本プロ麻雀連盟)と豊後葵(日本プロ麻雀協会)が勝ち上がった。

プレーオフに3位で進出の逢川恵夢(日本プロ麻雀協会)と4位で進出の山脇千文美(日本プロ麻雀連盟)は卓組の影響や当日の運・不運、調子などもあるだろうが、ポイントのリードを生かせず敗退になったのは、本人が一番悔しいかもしれない。(寧ろ悔しい思いをして欲しい・・・。)

面白いのは、前出の2人を含め上位3位~11位までが見事に敗退となった事だろう。殆どポイント下位の実力者の全力押しの麻雀に圧倒された格好で、敗退となったのは競技麻雀と言う特性かもしれない。

準決勝卓に残ったのは東日本・西日本で連盟3人、協会4人、最高位戦1人と協会勢の勢いが最高位戦を圧倒した感じですね。

準決勝はプレーオフで勝ち残った6名と、西日本リーグの2名、計8名で4月21日(木)11時から行われる。

個人戦準決勝A卓

優月みか(東1位)vs浅見真紀(東4位)vs豊後葵(東5位)vs可南(西2位)
第10回夕刊フジ杯個人戦個人戦準決勝A卓
準決勝A卓は若手2人とベテラン2人と言う構図?豊後も一応若手なんだけど、存在感が・・・。
雀力では浅見>豊後>可南>優月と思われるが、勢いはその逆であろう。
優月は近代麻雀でも2016年注目の女流プロとして特集されるほど、昨年ぐらいからその美貌も相まって業界では注目株。

個人戦準決勝A卓

水瀬千尋(東2位)vs魚谷侑未(東3位)vs宮内こずえ(東6位)vs美影あや(西1位)
第10回夕刊フジ杯個人戦個人戦準決勝B卓
B卓の組み合わせはある意味で「死の組」になった。全員が実力がある。
美影さんはアマチュア扱いだが先日まで協会所属プロだった事もあり、雀力は相当高いので、この組の中に入っても見劣りはしないだろう。

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夕刊フジ杯争奪 第10期 麻雀女王決定戦東日本リーグ個人戦プレーオフ

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チーム戦も兼ねた予選7節終了時点で、東日本リーグの個人成績上位者16名によりプレーオフを行う。
プレーオフは予選点数を持ち越し、4回戦を終了した時点での上位4名が勝ち上がり。9位以下は敗退。残った4名で5回戦目を打ち、上位2名が勝ち上がり。

プレーオフで勝ち残った6名と、西日本リーグの2名、計8名により準決勝を行う。
準決勝は2卓に分かれて3回戦行い、各卓上位2名が決勝進出。
決勝は半荘4回戦を行い、個人戦優勝(=第10期麻雀女王)を決する。

東日本リーグ個人戦プレーオフ
A卓
①+301.8水瀬千尋(協会)⑧+150.9七瀬真実(連盟)⑨+150.8日當ひな(協会)⑯+115.0豊後葵(協会)
第10回夕刊フジ杯東日本リーグ個人戦プレーオフA卓 水瀬千尋 七瀬真実  日當ひな 豊後葵

B卓
②+262.8優月みか(連盟)⑦+151.6米崎奈棋(協会)⑩+148.5佐藤かづみ(最高位戦)⑮+116.8井上絵美子(連盟)
第10回夕刊フジ杯東日本リーグ個人戦プレーオフB卓 優月みか 米崎奈棋 佐藤かづみ 井上絵美子

C卓
③+231.2逢川恵夢(協会)⑥+165.8東城りお(連盟)⑪+138.3夏目智依(RMU)⑭+126.2浅見真紀(最高位戦)
第10回夕刊フジ杯東日本リーグ個人戦プレーオフC卓 逢川恵夢 東城りお 夏目智依 浅見真紀

D卓
④+196.2山脇千文美(連盟)⑤+166.0古谷知美(連盟)⑫+130.3魚谷侑未(連盟)⑬+128.7宮内こずえ(連盟)
第10回夕刊フジ杯東日本リーグ個人戦プレーオフD卓 山脇千文美 古谷知美 魚谷侑未 宮内こずえ

所属団体別のプレーオフ進出者は、連盟8名・協会5名・最高位戦2名・RMU1名
見所は半荘4回戦のプレーオフで上位4名勝ち上がりの4/16なので、ポイント状況から考えると上位2名の水瀬(姉)と優月は4ラスとか喰らわなければほぼ通過しそう。
5位以下はほぼ団子状態で順位点(20-10)だけでなくウマ(TOP賞)の+20pがあるので、別卓の状況が詳細にわからない以上、ほぼ4半荘全てトップを取るぐらいのトップ取り麻雀になるだろうから、基本的には先制リーチが入っても放銃覚悟で前に出ないと勝ち上がれないだろうと思う。
40,000点のトップで素点の+10pと順位点の+20p、そこにトップ賞の+20pが加算で+50pなので4連勝でも+200pになるが、予選1位の水瀬(姉)が+300pなので水瀬が±0pならば、やっと追いつく計算になる。
そんな理由から、一番見応えがあるのは中段順位が集まっている、C卓とD卓だろうと思う。特にD卓は偶然にも連盟4名の対局で予選上位が若手で後塵を拝しているトッププロが巻き返せるかどうかは見物。

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第1期女流プロ麻雀日本シリーズ 第1節

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第1試合:宮内こずえvs高宮まりvs二階堂亜樹vs大平亜季
実況:古橋崇志 解説:佐々木寿人・二階堂瑠美

第2試合:和久津晶vs魚谷侑未vs宮内こずえvs童瞳
実況:古橋崇志 解説:佐々木寿人・大平亜季

第3試合:魚谷侑未vs二階堂瑠美vs高宮まりvs二階堂亜樹
実況:古橋崇志 解説:佐々木寿人・童瞳

第4試合:大平亜季vs茅森早香vs魚谷侑未vs宮内こずえ
実況:古橋崇志 解説:滝沢和典・高宮まり

第5試合:二階堂瑠美vs佐月麻理子vs茅森早香vs魚谷侑未
実況:古橋崇志 解説:滝沢和典・宮内こずえ

【システム】
■予選全15回戦(各自6回対局)を行いポイント上位8名がプレーオフ進出
■プレーオフ全4回戦(各自2回対局)ポイントを持ち越し上位4名が決勝進出
■決勝全4回戦
【ルール】
30,000点持ち30,000点返し
順位点5,000-15,000
一発・裏ドラあり
その他WRC世界大会ルールに準ずる
第1期女流プロ麻雀日本シリーズ 宮内こずえ(連盟) 高宮まり(連盟) 二階堂亜樹(連盟) 大平亜季(最高位戦) 和久津晶(連盟) 魚谷侑未(連盟) 童瞳(連盟) 二階堂瑠美(連盟) 茅森早香(最高位戦) 佐月麻理子(協会)
男子プロの日本オープンを開催したことによって、女流プロでも他団体のトッププロと連盟プロとのリーグ戦を見たいというユーザーの声に応えて開催となったが、流石に連盟主体の選出となって「手前味噌」感は否めない。

手前味噌とは言ったが、モンドの男子や女流もその選出は現タイトルホルダーではない人気も兼ね備えている面々が選出されているのは、それなりにメンバーの選出には主催者側の思惑やスポンサーの意向が多少なりとも加味されている結果で致し方無い部分ではあるだろう。

一方で、私自身は最高位戦の茅森早香とその茅森を下して女流最高位を連覇した大平亜季プロが二階堂姉妹や宮内・和久津とリーグ戦形式で対戦するのは観たいと思う。白熱した対戦をして欲しいですね。

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【連盟】第10期女流桜花決定戦

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第10期女流桜花決定戦 日本プロ麻雀連盟 吾妻さおり 宮内こずえ 二階堂亜樹 和泉由希子日本プロ麻雀連盟の女流桜花リーグもAリーグのプレーオフが終了し、決定戦卓への進出者が決まった。
因みに女流桜花のリーグ戦は全6節を行い、6節終了時点での上位8名がプレーオフに進み、リーグ戦のポイントを持ち越して更に4半荘を戦うシステムになっている。
プレーオフではポイント上位者との直接対局になるので4連続トップなど自身はポイントを叩いて上位者を沈めれば8位でプレーオフに進んでも、決定戦卓に残れる可能性はある。事実、昨年の第9期女流桜花でも6節終了時6位でプレーオフに進んだ和久津晶が2位でプレーオフに進んだ和泉由希子との68.5pを捲る88.9pを叩いて2位通過している。勿論、そんなに簡単な事では無いが…。

今年は大捲りは起きなかったが、2位通過の平岡理恵と3位通過の斉藤理絵の上位2名がプレーオフで大きくマイナスし4位通過の二階堂亜樹と5位通過の和泉由希子が逆転通過となった。プレーオフ終了後の順位は
①宮内こずえ②二階堂亜樹③和泉由希子④二階堂瑠美となり、上位4名は連盟の女流四天王と呼ばれる人気実力共に優れたプロである。
第8期と第9期は奇しくも同じ4名での決定戦となって話題となったが、今年は四天王の3名とディフェンディングの吾妻さおりの戦いとなる。
第10期女流桜花決定戦 日本プロ麻雀連盟 吾妻さおり 宮内こずえ 二階堂亜樹 和泉由希子
実況:勝又健志
解説:未定
牌譜解説:未定
ルール:日本プロ麻雀連盟Aルール
システム:1日4回戦、3日間で12回戦を行い優勝を決める。
2015/12/13が初日となり、3週連続の日曜日対局なので、二日目が12月20日・最終日が12月27日の放送となっている。

この4名の対局は、古くから数多くのメディアに露出がありTV対局も多いため打ち筋などは全て知られている宮内・亜樹・和泉に対して殆どTV対局に露出が無い吾妻が若干有利かもしれない。まして、吾妻が女流桜花を連覇しているため、実際に対戦したことも少ない。
連盟のメインリーグである鳳凰戦リーグではA2リーグに所属する亜樹が流石に上位で、次いでB2の吾妻、C1の和泉と宮内と言う並びにはなるが、吾妻は桜花連覇や特昇リーグなどからジャンプアップした経緯があるので、亜樹を除けばほぼ互角なのかもしれないが、やはり情報が少ない吾妻が多少有利だろう。
昨年や一昨年のように和久津と魚谷が互いを意識する(私には魚谷が一方的に意識して居たように感じるが…。)中で無警戒の吾妻が漁夫の利を得るような展開にはならない気がするので、そういった意味ではブレ易い吾妻には厳しい面子になった感じはする。
意外にも宮内は連盟のタイトルを獲得しておらず、和泉もチャレンジカップのみの獲得に止まっており女流桜花は是非獲得したいタイトルの一つであろうと思う。
亜樹は女流桜花の連覇は成し遂げているが、三連覇は逃しているので吾妻の三連覇は是が非でも阻止したいところだろう。因みに女流桜花とプロクイーンの両方を獲得しているのは亜樹のみである。
いずれにせよ、手なりの女王でもある宮内とトリプルクイーンの異名も持つ和泉の攻撃型2名と面前手役派ながら守備が滅法強く放銃が殆ど無い亜樹の3名の共通意識は恐らく『吾妻の三連覇阻止!』で一致しているだろうから、初日と2日目の中盤までは吾妻を徹底マークしてくるだろう。極端に言えば、3人は吾妻以外の2人への放銃はOKでも吾妻へは甘い牌を切らない可能性があるのは当然で、鳴きを入れられるような甘い牌すら下ろさないかもしれない。吾妻の三連覇は相当難しいと予想する。

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