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夕刊フジ杯争奪 麻雀女流リーグ2018
個人戦優勝は水口美香

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夕刊フジ杯争奪 麻雀女流リーグ2018の個人戦決勝戦
これまでは○○期と言う表現だったが、今年から開催年表記に変わった「夕刊フジ杯」
実質的には今年が第12期となる。
メインはチーム戦。それに付随する個人戦だが、個人戦の優勝者にはモンドチャレンジマッチへの出場権が与えられるため、近年では個人戦の方が重要視されてきている感はある。
夕刊フジ杯への出場は、スポンサー(雀荘や会社など)が依頼するか、自分から売り込むなどでチームメンバーになりさえすれば出場可能なので、モンドへのハードルは一番低いだろう。
そう言う意味では、人気・実力共トップの女流も出場すれば、あまりメディアには登場したことのないベテランや中堅プロ、そしてプロデビュー数年の新人プロまで群雄割拠で出場してくる。
また、個人戦プレーオフ方式は負け残り方式なので中々面白い。
夕刊フジ杯争奪女流リーグ2018 個人戦優勝 水口美香(協会)
さて、決勝戦だが、結果は上記の画像の通り。
ハートランド札幌ミニチームの水口美香(協会)が見事に優勝を勝ち取った。
決勝は4半荘勝負でルールが25,000点持ちの30,000点返し、順位ウマ20,000点-10,000点。
一発裏ドラありのモンドルールなのでトップが偉い。
そこで開局直後から満貫を連発した水口が勢いそのままに1回戦TOP。
2回戦も展開も有利に働きTOP。
3回戦は塚田がTOPで水口が3着でほぼ確定かと思われた。
4回戦も幸先良くトータル2着目の塚田から5,200を直撃して10万点差になったモノの、オーラスの時点では塚田に1,300点捲られるという苦しい状況となっていた。
麻雀は本当に分からない。





しかし、オーラス親番の白田が連荘したことで、4回戦オーラスTOPだった塚田を捲ったことで、再逆転となった。
そしてドラマは南4局3本場に起こった。
メンチン平和の聴牌を入れ、先制リーチの白田からハネ直も自身がツモれば、倍ツモの優勝条件をクリアするが、聴牌を崩してしまい、直後に白田からの6sで倒牌してしまい誤ロンのチョンボ。(卓外に12,000点)
※2018年2月26日訂正
聴牌を崩し…と記載しましたが、正確には7s単騎の聴牌でした。
塚田美紀面前平和清一色 ツモ3s打1s聴牌図

1123344556778がファースト聴牌で待ちは6-9s
夕刊フジ杯争奪麻雀女王決定戦2018決勝卓最終戦オーラス塚田美紀面前平和清一色ファースト聴牌図
そこに4sを持ってきて1s切りで
1233444556778待ちは同じく6-9s
夕刊フジ杯争奪麻雀女王決定戦2018 決勝卓最終戦オーラス塚田美紀面前平和清一色 ツモ4s打1s聴牌図
因みに7s切りの場合は2-3-6-9s待ちとなっていた。
塚田美紀面前平和清一色 ツモ4s打7s聴牌図

そして最後は、塚田が白田のリーチの現物を抜いた9mが水口の和了。勝負は決した。
言葉は厳しいが後味の悪い結果になった。本来なら塚田が優勝者となっていた決定戦が誤ロンのチョンボで優勝者が変わってしまったのだ。
メンチンの待ちが分からないなら、しっかり理牌して多面形も確認すべきだろう。例えプロであってもだ。
追記(2018/2/26)
決勝卓の最終戦の半荘で2時間近い闘牌なので「仕方ない」と言う意見もあるだろうが、プロとして麻雀を生業にしているのであり、この夕刊フジ杯の個人戦優勝者には女流モンド杯出場を掛けたチャレンジマッチに出場出来ると言う大きなチャンスを手に入れる可能性がある。
それ以上に、ビッグタイトルなんてそうそう取れるモノでは無いからこそ、「牌を並べ替えて理牌したらかっこ悪い」などと言っている場合ではないのだ。

※なお、牌画は日本プロ麻雀連盟公式オンライン麻雀サイトの「ロン2」より拝借しております。

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第1回モンド杯チャレンジマッチ

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『MONDO TV 麻雀プロリ-グ』の大人気タイトル「モンド杯」への出場権を得るために、8名の若手雀士が己の持てるすべてを、2戦のスプリント勝負にかける!!

これまで「女流モンド杯」では定番となり、更に面白くなったチャレンジマッチを2016-2017シーズンの「モンド杯」でも導入!!
前年度の「モンド杯」予選落ち4名と、成長著しい若手世代(※木原プロが若手とは言えないけど…。)のプロ雀士たちより選抜された4名の計8名での入替戦です。

【出場プロ】
(予選落ち枠)
水巻渉(最高位戦)・藤崎智(連盟)・渋川難波(協会)・滝沢和典(連盟)
モンドチャレンジマッチ 水巻渉(最高位戦日本プロ麻雀協会) 藤崎智(日本プロ麻雀連盟)渋川難波(日本プロ麻雀協会) 滝沢和典(日本プロ麻雀連盟)

(チャレンジ枠)
木原浩一(協会)・石井一馬(最高位戦)・山口大和(連盟)・柴田吉和(連盟)
モンドチャレンジマッチ チャレンジ枠 木原浩一(日本プロ麻雀協会) 石井一馬(最高位戦日本プロ麻雀協会) 山口大和(日本プロ麻雀連盟) 柴田吉和(日本プロ麻雀連盟)
実況:梶本琢程 ナビゲーター:佐々木寿人 解説:井出康平

【見所】
出場雀士8名を抽選でA卓、B卓のふたつに分け。各卓2回戦を行って2戦のトータルポイントトップ者各1名のみが、第17回モンド杯への出場権を獲得するスプリント勝負だが、モンドルールは25,000点持ちの30,000点返しのトップオカ(トップ賞)があるルールだけに、素直に2連勝すれば別だが、2半荘目は順位操作など複雑な条件が入る。
スプリント勝負なので手が入った選手が勝ちやすいのは当然だが、守りに入らず攻めきる麻雀を打てるかどうかが鍵になりそう。
実況は安定の梶ヤン。ナビゲーターと解説の役割分担がわからないが、モンドを獲った事のある後輩に常に上から目線の寿人がどう対応するかが対局以外では見物かもしれない。

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第1回女流モンド新人戦 優勝者は日向藍子

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女流モンドに出場するプロをある程度入れ替える方策をこの数年間行ってきたが、そのメンバー選出方法に公平性を欠いているとの指摘があったかどうかは定かでは無いが、確かに知名度で選出されていた感は否めないので、一定のルールに基づいた選出方法として創設された「女流モンド新人戦」

仕組みは1次予選・面接・2次予選を行って上位8名による準決勝(それぞれ2名勝ち上がり)・決勝(半荘2回戦)
多少、これまで女流モンドへの出場予選への枠が設けられていた、野口賞に似ていおり、今年から野口賞の優勝者にモンド杯への出場枠が無くなった事を考えると、野口賞の振り替わりと考えるのが良さそうです。

準決勝に勝ち残ったのは、
小谷美和子 (日本プロ麻雀連盟)
菅原千瑛  (日本プロ麻雀連盟)
多田ひかり (日本プロ麻雀協会)
日向藍子  (最高位戦日本プロ麻雀協会)
石田亜沙美 (日本プロ麻雀連盟)
中山百合子 (日本プロ麻雀協会)
早川林香  (日本プロ麻雀連盟)
和國加依  (日本プロ麻雀協会)
この8名。
「日本プロ麻雀連盟」・「最高位戦日本プロ麻雀協会」・「日本プロ麻雀協会」・「麻将連合」・「RMU」の5麻雀団体の若手プロ雀士対象の公募形式大会ではあったが、準決勝卓に残った8名の内訳は連盟4名・協会3名・最高位戦1名と言う結果。
在籍人数からすればある程度順当な感じではあるが、最高位戦から日向のみと言うのは少し寂しい気がする。
しかも、この8名は多少露出度の差はあるモノの、それなりに知名度がある女流プロなので、それなりに実力も伴って居なければ勝ち残れない事から、面接はある一定の効果はあるのだと思われる。

さて、決勝に残ったのは
菅原千瑛  (日本プロ麻雀連盟)
日向藍子  (最高位戦日本プロ麻雀協会)
石田亜沙美 (日本プロ麻雀連盟)
早川林香  (日本プロ麻雀連盟)
の4名。
連盟3人と最高位戦1名となった。
女流モンドルールはどちらかと言えばウマオカがあるトップ取り麻雀なので、協会所属プロの方が打ち慣れて居るように思えるが、綺麗に3名とも脱落したのは興味深い。

決勝は1回戦で日向がトップ、2着に菅原となり、3着に中山、ラスは箱割れの早川となり、全2回戦の短期勝負だけに、2回戦目は日向と菅原の直接対決の様相。
中山はトップ必須+日向と菅原の着順も気にする必要があるだけに苦しい対戦を強いられる。
菅原は単純にトップを取ればほぼ日向を捲るので、日向としても菅原だけには放銃出来ない状況になっている。

結果は、勝負する局面ではリスクを恐れず前に出た日向が見事、第1回女流モンド新人戦のタイトルを奪取
日向藍子
彼女は麻雀番組のMCとしても評価が高い女流プロで、プロを引退した白河雪菜プロと双璧を成すほどの実績がある。
麻雀の実力も、最高位戦の女流最高位決勝卓に残るなど数多くのタイトル戦で準決勝や決勝卓に残るだけの高い実力を持っている。
しかし、これまであと僅かの所でタイトルを獲ることが出来なかったのは、彼女の優しやが勝負所で「弱さ」として前に出ることを躊躇った事が原因であることが多かったように思う。

新人戦とは言え、一定以上の知名度と実力を兼ね備えた女流プロが何らかのタイトルを獲ることで一気に飛躍することがあるので、彼女の今後の活躍には期待したい。

なお、彼女の公式Twitterアカウントは
https://twitter.com/hinaai0924

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