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Mリーグ2019はU-NEXT Piratesが優勝

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大和証券Mリーグ2019シーズン(レギュラーシーズン)が終了。その後、メインスポンサーが朝日新聞に変更となって朝日新聞Mリーグセミファイナル・ファイナルが開始され、セミファイナルシリーズを終了した時点で新型コロナの影響で中断を余儀なくされたが、2020年6月15日からファイナルシリーズが開催され、U-NEXT Pirates(小林剛・朝倉康心・石橋伸洋・瑞原明奈)が、大逆転で優勝の栄冠を手にした。


全12半荘の短期勝負で5勝したのは見事ですし、選手全員が1勝(小林選手は2勝)しかも、最終戦の小林選手のトップ以外は70pt超え(素点で50,000点超)の大きなトップで加点しつつ、ラスを僅か2戦に留めたことでポイントを大きく減らす事が無かったことも見事だと思います。
まぁセミファイナルを首位で通過したサクラナイツがファイナルで7ラスなので5ラスを残り3チームで分けていると思えば普通のことでしょう。その2ラスを4位回避率が高いエースの小林剛選手が喰らっているのは面白いところですね。
サクラナイツはレギュラーシーズンの好調と、セミファイナルの絶好調とは裏腹にトップ無しの7ラスは辛いファイナルになった。ただ、新規加入し、最年少と最年長の選手が居たり、沢崎選手の現代では主流となっているデジタル指向の麻雀とはかけ離れつつもトップを獲る麻雀は視聴者を釘付けにし、Mリーグの更なるファン獲得に貢献したと言えるでしょう。
ABEMASは最終戦の特殊条件での多井隆晴選手がラスを喰らっただけだったが、3勝しか獲れなかった事でポイントを加点出来なかった感じが、実際には3着が5回と微妙にポイントを減らしているのが痛かったかもしれません。
セガサミーフェニックスは、一番悔しい想いをしているでしょう。レギュラーシーズンは安定の首位通過で、セミファイナルでは若干ポイントを減らしたモノのファイナルシーズンでは常に首位に位置し、最終日開始前まで首位に居ただけにレギュラーシーズンを6位で通過したパイレーツに大捲りされたのですからね。ファイナルの成績も4勝2ラスと決して内容も悪くは無い。ただ、4勝の内3勝が50pt以下と言うギリギリのトップだったことと、レギュラーシーズンの4位回避率トップの近藤選手が2ラスを喰らっているのが結果として優勝がすり抜けた原因かもしれないが、それはあくまで結果論で、優勝しても全く不思議では無い成績だと言える。
Mリーグ2019シーズン最終成績
こうして結果を見ると、2期連続でセミファイナルやファイナルに最下位で進出したチームが優勝してしまうと、「結局『運ゲー』だよね」と言われてしまうのも致し方無い事になってしまう。
その最大の原因は確かに麻雀というゲームの『運』の要素が占める割合が大きいと言うのもあるが、ポイントの持ち越しがあるレギュレーションだと思う。
2019シーズンを見てみても、首位通過したフェニックスはセミファイナルで247.7pt減らされ、ファイナルで86.0pt減らされている。
一方パイレーツはセミファイナルで101.2ptマイナスが減り、ファイナルで1.7ptマイナスが減っている。単純には言えないが、フェニックスは333.7pt減らされているのに、優勝したパイレーツは102.9pt得をしているのだ。プラスとマイナスで436.6ptは直接対決でトップラス4回決めないと詰まらない点差が自動的に加減されている。
チームの点差を半分にして、セミファイナルやファイナルを面白くしたいという意向は理解出来るが、プロスポーツのセミファイナルやファイナルがある競技で、成績上位のチームが一番不利を被ると言うのは聞いたことが無い。
麻雀ではホールアンドウェイは無いのでホームで麻雀が出来るから有利というのは無いだろうが、成績下位のチームが得をしてしまうのは疑問に感じる。現在の8チーム制でセミファイナル・ファイナルとするレギュレーションであれば1/2→1/2ではなく、せめて1/4→1/4か1/2→1/4の減算で良いと思うし、マイナスポイントは減らないとかもあって良いと思うし、極端な言い方をすれば、セミファイナルでは、レギュラーシーズンの成績などリセットして、通過順位で上位から500pt・400ptとして6位通過は0ptと100ptずつのビハインドを割り振る事でも良いだろう。(ファイナルが1位が300ptで4位が0pt)
更には、場決めは成績上位から好きな場所を指定出来るなどのアドバンテージとは言えないかも知れないが、多少の恩恵と不利があっても良いと思う。


また、レギュラーシーズンの個人成績での表彰があるのだから、レギュラーシーズンとポストシーズンを明確に分離する意味でも、レギュラーシーズン上位チームにも多少の賞金が出るべきだと思う。
1位チームに2,000万、2位チーム1,000万、3位チームに500万くらいの賞金があれば、レギュラーシーズンの後半でも上位チームはトップにある程度拘ることも出来るし、今年のセミファイナルで敗退となってしまったコナミもレギュラー3位なので、所属選手1名分の年俸は賞金として補充されることになる。
サポーターの年会費やグッズ販売、サポーター専用のパブリックビューイング入場料だけでは到底選手の年俸やスタッフの給与など維持運営していくだけの収益は出せない状況だろうから、Mリーグ機構から放映権などの分配金が出ないと、企業として競技麻雀チームを持っておくメリットが無ければ、企業として撤退を考える時も出てくるかもしれない訳で、少しでも各チームになんらかの形で分配するような仕組みを作っておくべきだと思う。いつまでも藤田晋氏の個人的な資金を投入していては長く継続するのは不可能になってしまうだろう。

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コロナと雀荘

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緊急事態宣言で雀荘も休業要請の対象となって、多くの雀荘経営プロが雀荘継続の為に苦労している。

ビジネスをすれば経営者として、様々な状況に対してリスクを受け入れながら利益を追求しなければならない。ただ、問題は知名度の高い麻雀プロが経営する雀荘は客との距離が近いので、同情を集めやすいと言う部分でしょう。

幾つかのプロ雀士経営の雀荘がクラウドファンディングなどを使い資金を募って経営の危機を乗り越えようとしている。経営者としてはありとあらゆる手段を取って事業を守り継続するのは当然の事だが、この手段を取れるのは本当に限られた知名度が高いプロが経営する雀荘だけだと言う事で、知名度の低いプロ雀士がオーナーの雀荘や実質的なオーナーが別に居る雀荘はこの種の手段を使えない。ひたすら我慢するか、経営的な判断で閉店を決断する事になるだろう。無担保・無利子の融資を受けたとしても借金であることには変わりない。返済の義務は負うのだから、常にギリギリの経営では返済もままならないだろう。

問題の本質はコロナでの休業要請では無い。YouTubeの麻雀遊戯王チャンネルの麻雀遊戯BARのコーナーにゲストとして招かれた藤田晋氏(株式会社サイバーエージェント代表取締役社長でありMリーグ機構のチェアマン件、渋谷ABEMAS監督)も話をしていたが、兎に角、雀荘が儲からない仕組みを自ら延々と遣っていると言う事。

経営面で考えれば致命的だ。資産運用というか、遺産相続のためか学生街や大学の近くにある雑居ビルのオーナーが家賃が無いから始めた雀荘などを除けば、3~4卓の規模ならそこそこの家賃は発生する。地方なら格安かもしれないが、首都圏や地方都市なら1店舗あたり最低でも5~10万の賃料は発生するだろう。そこそこの大箱なら20万~30万は必要で、条件次第でそれ以上かもしれない。そこに水道光熱費、微々たるモノかもしれないが、おしぼりやフリードリンク代。そして最大の支出が占めるのはスタッフの給料。殆どはシフト制のアルバイトスタッフだろうが、オンレート店では固定給は格段に低く設定されて、不足分は麻雀で勝って稼げ!と言う仕組みだ。アルバイトスタッフで考えれば時給1,000円で常時3人として12時間営業で最低でも36,000円になる。運営上休憩時間もあるので4人になる時間も考慮すると40,000円は給与で出る計算になるので月額で120万だ。更に、後は開業時の改装費用や自動卓代の返済などもある。返済は別として運営するだけで月額150万円近いお金が出ていくだろう。セット専門で従業員は常時1人で良い雀荘は今回は対象外。

支出が月額150万円だとして、収入は?と言えば基本的にはゲーム代のみ。これがほぼ20~30年前と変わらない。都内でも1ゲーム400円~500円。500円として4人なので2,000円。東南の1半荘なら1卓の半荘が早くても1時間。12時間フル稼働させて24,000円の売り上げになり、4卓稼働の満卓なら96,000円だが、恐らく勤め人が来店する18時以降に混雑し、あとは土日祝日などはオープンからそこそこ稼働するだろうが、おしなべて考えれば稼働率50%~60%が良いところだと思う。つまり日額50,000円の売り上げなので、月額150万円。

計算上は成り立っているが、これでは経営者の給料が出ないし、初期投資を回収出来ない。経営者自らスタッフに入るなど色々やり繰りして支払いをもう少し下げ、売り上げを上方修正しても、自分が生活出来て初期投資分を返済してトントンとなり、全く余裕が無い状態になる。東風専門で営業すれば、1ゲームが短くなるが場代を下げないと東南雀荘と比較すれば割高になるので、結局は1ゲーム350円程度に下げてゲーム数を増やすことで売り上げ増を狙っているが、焼け石に水状態は明白。これでは、なんらかのトラブルが発生すれば忽ち立ち行かなくなるのは明白。

そもそも、雀荘の唯一の収入源である場代を考えて見よう。現代社会で勤め人が1時間500円で遊べる場所が他にありますか?漫画喫茶やネットカフェならパック料金を使って1時間400円程度なので同等だが、個人的には暇つぶしの域を超えないと思える。ドトールなどでコーヒー飲んでも1杯300円程度だし、スタバなら500円。一昔前の呼び方だが、純喫茶でマスターが拘ったサイフォン方式で煎れた珈琲を飲めば600円~900円は必要でしょう。映画を映画館で観れば1,800円前後必要。1本2時間なので半分で計算しても900円になる。勿論、飲み物代は有料(笑)。つまり、麻雀をドリンク付きで楽しむと考えれば1半荘安くても800円は必要で、プロ雀士が常勤しているなら1,000円程度の料金設定でも不思議では無いって事だ。

場代が1ゲーム1人1,000円なら、それこそプロ雀士もゲストで呼べるだろうし、常勤の女流プロへの給料も充分な金額を設定出来る。人気や知名度の高いゲストプロなら同卓券を別売すればゲストプロへの依頼料も賄える。つまり、雀荘を経営として考えれば支出差額を日額25,000円~30,000円出せるような料金設定にすべきなのに、自分たちでデフレ状態を作り出し、自分たちで経営難を招いているだけなのだ。全国麻雀業組合総連合会が一致団結して値上げに踏み切る必要があるし、その時期に来ていると思う。

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Mリーグの課題は?

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大和証券Mリーグ2019シーズン(レギュラーシーズン)が終了し、メインスポンサーが朝日新聞に変更となって朝日新聞Mリーグセミファイナル・ファイナルが開始され、セミファイナルシーズンが終了した。
ファイナルシーズンを心待ちにしていた麻雀ファン・Mリーグファンには残念な知らせとなったが、新型コロナの影響でファイナルシーズンは無期延期となってしまった。
詳しくは→→Mリーグファイナルについて←←



まぁ緊急事態宣言が解除されれば、いずれ予定が発表されるでしょう。

確か、前にもコラムで書いた記憶があるのだが、初年度の7チームでのレギュラーシーズン実施し3チーム敗退、ファイナルでの優勝チーム決定はまぁまぁ理解もし易い。
一方2019-2020シーズンは、レギュラー・セミファイナル・ファイナルと二段階のステップがある。しかも、どちらもポイントは1/2持ち越し。つまり、ファイナルに進出するチームとすればレギュラーシーズンのポイントは1/4しか価値が無くなってしまう。
各チームとも競技麻雀プロの中ではトップクラスの実力を持つ選手を揃えているだけに、それ程大きなポイントを稼ぎ出せない事は、2シーズン遣っただけでも明白。多少のブレはあってもMAX600pt程度だろう。そうなると、ファイナルには150ptしか持ち越せない。トップラス2回で捲られる点差である。

レギュラーシーズンはまぁまぁの長期リーグ戦でセミファイナル・ファイナルは完全な短期勝負。確かに様々な条件をクリアして優勝は賞賛に値するのは間違い無いが、2019-2020シーズンのようなシステムならレギュラーシーズン首位通過チームには賞金1,000万円程度は出しても良いと思う。
セミファイナルの結果を見てみましょう。

Mリーグ2019 朝日新聞セミファイナル&ファイナルシリーズ
セミファイナル チームスコア・ランキング
1位 284.7pt
(持ち越し24.2pt)
KADOKAWA サクラナイツ
(内川幸太郎・岡田紗佳・沢崎誠)
2位 172.0pt
(持ち越し247.7pt)
SEGA Sammy PHOENIX
(魚谷侑未・近藤誠一・茅森早香・和久津晶)
3位  64.0pt
(持ち越し136.9pt)
SHIBUYA ABEMAS
(多井隆晴・白鳥翔・松本吉弘・日向藍子)
4位 ▲3.5pt
(持ち越し▲101.2pt)
U-NEXT Pirates
(小林剛・朝倉康心・石橋伸洋・瑞原明奈)
以下セミファイナルにて敗退



5位  ▲65.0pt
(持ち越し97.5pt)
KONAMI 麻雀格闘倶楽部
(佐々木寿人・高宮まり・前原雄大・藤崎智)
6位 ▲86.8pt
(持ち越し▲40.1pt)
TEAM RAIDEN
(萩原聖人・瀬戸熊直樹・黒沢咲)

セミファイナルを1位で通過したサクラナイツは純粋に240pt程度を叩きだしているのでお見事。
2位通過のフェニックスはレギュラーシーズンで積み上げた大量のポイントを上手に使いながら、確実にファイナル進出を目指した結果で▲70ptは手堅い。
3位通過のアベマズは▲70ptと苦戦した印象。
4位のパイレーツが100pt近く叩いたのは、石橋選手の大活躍に寄るモノだが、注目したいのは持ち越しが▲100ptであること。セミファイナルに進出した時点で▲100ptが消えている。
5位の格闘倶楽部は完全に寿人選手と前原選手の不調が原因だが、▲160ptは負けすぎだけど、1位のサクラナイツが240ptプラスなのでまぁまぁあり得るマイナスだ。
6位の雷電は連勝が無いのが厳しかった。黒沢選手が目立っていたが、実力的には頼りになるはずの瀬戸熊選手が全くMリーグに対応出来ていないのが原因だろう。

確かに、セミファイナルの終盤はポイントを意識した麻雀になるので、最終結果だけを見て言っても仕方ない部分もあるが、ファイナルに進出したパイレーツはセミファイナルに進出した時点で100ptのマイナスが消え、格闘倶楽部は100ptのプラスが消えている点。
上下で200ptの差はトップラスでも最低2半荘は必要な数字。16戦しかないセミファイナルで2試合分助かっていて2トップ分が軽減されたのは、マイナスを背負ってセミファイナルに進出したパイレーツにとっては単なるポイントだけ見れば徳をしたと言えるだろう。もしも、3/4の持ち越しなら計算上はパイレーツが敗退し、格闘倶楽部がファイナル進出になっている計算。
レギュラーシーズンが90試合、セミファイナルは16試合なので比率で言えば1:5.625なので、ポイント持ち越しが1/4程度がレギュラーシーズンでのポイントを妥当に評価したモノになるような気がする。セミファイナルはファイナルに向けてのポストシーズンなので、レギュラーシーズンでの成績はある程度重視されて良いだろう。
ファイナルは一発勝負の意味合いが強いので、セミファイナル終了時のポイント1/2持ち越しはアリ。


また、選手の入れ替えも藤田チェアマンが言及していたが、必要な処置だと思う。
現役プロも含め、これからプロを目指す人も、ある意味で最高峰の舞台であるMリーガーになる事はひとつの目標になるが、チームを増やさず、選手も替わらなければ椅子が埋まった時点でMリーガーにはなれないことになってしまう。
それではプレイヤー側の熱が冷めてしまいMリーグが孤立した別の競技と言う位置づけに成り下がる可能性があるだろう。
チームを抱える企業は負担も大きいだろうけど、登録選手は最大5~6人まで増やし、女性選手を最低2人入れるなども検討して欲しい。そして水曜休みを無くし、土曜か日曜の開催日を増やして90戦を120戦程度まで増やすことも検討シテ欲しい。試合数が増えれば放送日が増えるので、ネット放送でのスポンサーも付きやすい可能性は高く、放映権の分配金も検討できるだろう。
土日の開催があれば、各チームのパブリックビューイングに参加も可能なファンが増えるだろうし、公式パブリックビューイングも同じ。PVを増やせば参加料などのチーム収益も良くなるだろうし、試合当時の選手がPVでもファンと触れ合える。

まだまだ、2シーズンしか開催していないので、いろんな問題は出るだろうけど、運営側・チーム&選手・そして視聴者&ファンの3者が三方良しで発展してくれることを願わずにはいられない。


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来季(2020シーズン)のMリーグが…

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2019シーズンもレギュラーシーズンが終了してSemiFinalシーズンも佳境に入るなか、YouTubeの「麻雀遊戯王」チャンネルに出演したMリーグチェアマンでもあり、渋谷ABEMASの監督でもある藤田晋氏が来季の2020シーズンに関して興味深い発言をしていた。
それはMリーガー(選手)の入れ替え。

Mリーガー入れ替え

Mリーグ2020Mリーガー入れ替え

Mリーグ2020Mリーガー入れ替え

藤田晋チェアマンMリーグ2020シーズンについて語る

新たなチームを参入させるのは反社の問題などもあるし、それなりにネームバリューのある企業がメインスポインサートしてチームを持つことがMリーグの価値にも繋がっているので難しい。との事。また、JリーグのようにM1・M2のように下部カテゴリを作る構想も無いようだ。

現在8チームとリーグ戦を行うにはベターなチーム数だけに、増やすとしても4チームが一気に増えて6チーム6チームのプロ野球のセリーグ・パリーグのような構成にしないと、対戦カードを組むのが難しいのと、2019シーズンのように1週間で全てのチームが同じゲーム数を消化する視聴者にも順位がわかりやすい現状を変えるのも難しいだろう。

しかし、何らかの新陳代謝も必要なので…と言う前置きはあったモノの選手の入れ替えに関しては、各チームとも賛同が得られていると語った。

具体的な入れ替え方法などは明言しなかったが、エース格やチームリーダー的な選手がチーム内で成績最下位になることはあり得るので、一概に成績だけで切るのは難しいとも語っているので想像出来るのはレギュラーシーズンで敗退したチームで強制的に選手の入れ替えをするのが妥当だろうと思う。

セミファイナルで敗退したチームからの入れ替えも考えられるだろうが、そうなるとレギュラーシーズンでの敗退チームからは2名以上の入れ替えを行わないと合理性を欠くかもしれないし、1チーム3~4人のチーム構成だけに、1チームで2名以上を替えるのは、選手への愛着が無くなってしまう可能性があるだけに難しいと思う。

ただ、例えば、雷電の黒沢が抜けたとしたら雷電の魅力は半減してしまうかもしれない。ドリブンズの1位指名である園田を外したらドリブンズの期待値を追う魅力が減少してしまうかもしれない。

そうなると、1チームの構成を最大5~6人までに拡充することをOKにして、最低打数は10半荘は残し、最大打数の上限を下げる方法もあるかもしてない。育成枠では無いが、予備選手枠を設けるなどの方法もあるだろう。

個人的には2019シーズンの優勝チームが決まった後に、2020シーズンの開催概要が発表になるだろうから、2020シーズン開始前に、増員ドラフトを観たいので、チーム選手枠の拡充とレギュラーシーズンでの敗退チームからの入れ替え制度の導入が嬉しいと思う。

また、長いレギュラーシーズンで敗退のリスクはあっても上位での通過や優勝チームのメリットが無いのも多少不公平感がある。ポストシーズンへ向けてのインセンティブがあっても良いのでは無いだろうか?

優勝チームにも幾らかの賞金があって良いと思うし、レギュラーシーズン上位2チームはセミファイナル免除で、セミファイナルは3~6位の4チームでの直接対局と言う方法や、レギュラーシーズン最上位チームはセミファイナル免除で、レギュラーシーズンでの敗退チームが3チームでも良いのでは無いかと思う。勿論、ポイントの1/2持ち越し制度があるので、何らかの計算方式を考えなくてはならないが、セミファイルはファイナルへの出場権を掛けた戦いと割り切って、ファイナル出場を勝ち取ったチームのレギュラーシーズンのポイント1/4持ち越しでファイナルを戦うのはアリだと思う。何年も遣ってみないとわからない部分はあるが、ファイナルまでに1/4になってしまうことを考えると、2019シーズンで約500ptを積み上げたフェニックスだが、単純に1/4となれば125ptしかファイナルでのポイントが無い事になる。下位チームのポイント状況にもよるが、125ptなど半荘1回のトップラスで変わってしまうので、2018年のドリブンズのように敗退の危機から一気に優勝と言う劇的な事もある一方で、抜群の安定感で首位通過した風林火山やファンからしてみれば、レギュラーシーズンは何だったの?となり得る。2019シーズンも敗退の危機にあったPiratesがギリギリファイナルに残るかもしれないが、これでファイナルを優勝してしまったら、フェニックスやフェニックスファンからすれば、レギュラーシーズンでの成績はなんだったのか?となるだろう。

選手の入れ替えと言う緊張感や新たなプロの登場も盛り上がりの一つだろうが、レギュラーシーズンとポストシーズンの価値と言うか、レギュラーシーズンの成績に対するインセンティブも考えて欲しいと思う。

 

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Mリーグ2019開幕2週後

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自分のTwitterが麻雀と投資(FXがメイン)関連ばかりをフォローしている影響もあるけど、それなりにMリーグ2年目も順調に話題にはなっているんだと思う。
チームも前年の7チームから8チームになったことで、対局日と組み合わせがわかりやすいのが良いですね。例えば月曜に試合がある4チームは火曜の試合には出ないので、応援しているチームや選手がいつ出るのかもわかりやすい。
また、全チームが女流を必ず一人入れるレギュレーションになり、対局に華やかさが加わって更なるファン獲得にもつながるような印象を持つ。
勿論、男子トッププロの駆け引きも見物だ。
さて、開幕2週の序盤戦で好調チームと不調チームがそれなりに別れた印象になった。
現在首位のフェニックスは開幕戦で魚谷が幸先の良いTOPを取った勢いそのままに各選手がノビノビと自分の麻雀で好成績となっている。デビュー初戦の和久津選手はハコラスの洗礼を受けた格好だが、雰囲気に慣れれば問題無いだろう。
フェニックスの極めつけは10月11日の麻雀忍者こと藤崎智(麻雀格闘倶楽部)選手のデビュー戦での今季初役満を成就させてデカトップが凄かった。
セガサミーフェニックス近藤誠一のMリーグ2019初役満






2位の風林火山は昨シーズンのラス回避率上位を3人が占めた安定感を持ちつつも、多少攻撃寄りになった感じで、ラスを取ることもあるがTOPを取る麻雀で楽しみ。
3位の今季から参入したサクラナイツも好発進と言えるだろう。エースの内川選手がイマイチだが新人プロでもある岡田選手は並み居るトッププロ相手に堂々の麻雀を打っている。そして沢崎選手の安定感がチームとして纏まりがある。SNSを中心に現代麻雀とはかけ離れた昭和を感じさせる沢崎の麻雀を批判するモノも見受けられるが、ある程度限られた選手同士でリーグ戦を行う場合には、その局やその半荘だけでなく印象付けなども気にして打牌選択をしているような気がする。
心配なのは6位のPiratesと8位のドリブンズだ。
麻雀格闘倶楽部は高宮選手が好調なうちに寿人選手の調子と前原選手の安定感が戻れば、成績は上がってくるだろうと思う。
Piratesが心配なのは、ラスを回避しつつ効率の良い牌選択で和了を獲り行く現代麻雀なので安定した成績を残しやすいが、半荘の序盤で大きな失点をしたり、捲り合いで負けるなどするとラスを引かされやすいのも事実。辛うじて今年から加わった瑞原選手が2連勝スタートでポイントを稼いだが、石橋選手が一桁プラス、小林選手が約▲40ポイント、新婚の朝倉選手に至っては個人成績最下位と苦しんでいるだけに、瑞原選手の研究が進んである程度対応され始めると、ポイントを稼ぐのが苦しくなる可能性が高く、多少無理して勝負に出る局が増える事でマイナスを増やしてしまいそう。
一番心配なのはドリブンズ。昨年の優勝チームという気負いがある訳では無いだろうが、チームで唯一トップを取っている村上選手が40pプラスだが、園田選手が▲64pと苦しく、たろう選手が個人成績ブービーの▲100p超では流石に苦しい。しかも、今季から加入した女流の丸山選手はまだプロ1年目のド新人。サクラナイツの岡田プロもプロ2年目だが、TV対局などには沢山出ているので新人だが度胸は据わっているし、多少微妙な牌選択もあるが、恐れずに打っている。育成過程も見て欲しいとチーム監督はコメントしているが、それなら育成枠を設ければ良く、選手として出せないプロをドラフトしたのであれば、日々活動しているプロへの冒涜に等しいとも思う。

まぁまだまだ始まったばかりで、各選手1~2戦程度しか登場して居ないので、今後は全然わからないが、チームの成績が悪ければ当然、対局時の打牌選択に少なからず影響が出るのも麻雀。本来なら和了を取りに打点を下げるところを打点を追う事も出てくるだろう。そうなると抜け出せない負のスパイラルに陥ってしまう。
いずれにしても、「観る麻雀」ファンは忙しい日々が続く。

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Mリーグドラフト後考察

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Mリーグの2019年シーズン開始に向けてドラフトが終了した。
前日の予測では
KADOKAWA:内川幸太郎(連盟)・藤崎智(連盟)・日向藍子(最高位戦)or岡田紗佳(連盟)
TEAM雷電:山田独歩(最高位戦)or岡田紗佳(連盟)
segaサミー:渋川難波(協会)or石井一馬(最高位戦)
パイレーツ:水口美香(協会)or瑞原明奈(最高位戦)
コナミ:山井弘(連盟)or和久津晶(連盟)
ABEMAS:朝倉ゆかり(協会)or山脇千文美(連盟)
風林火山:二階堂瑠美(連盟)
ドリブンズ:瑞原明奈(最高位戦)or愛内よしえ(協会)
KADOKAWA:松ヶ瀬隆弥(RMU)



結果は
KADOKAWA:◎内川幸太郎(連盟)・沢崎誠(連盟)・○岡田紗佳(連盟)
TEAM雷電:なし
segaサミー:▲和久津晶(連盟)
パイレーツ:○瑞原明奈(最高位戦)
コナミ:▲藤崎智(連盟)
ABEMAS:▲日向藍子(最高位戦)
風林火山:なし
ドリブンズ:丸山奏子(最高位戦)
KADOKAWA:なし

まぁ自分で言うのも何だが、そこその正解率かな?と思う。
確かに、内川pは鉄板だし、パイレーツは1/2の確率だからね。
驚いたのはKADOKAWAの沢崎プロの指名。コナミっぽい感じで次世代を担う若手男子プロと玄人好みの重鎮で頼れる存在。そして多少雀力は劣るがそれなりにTV対局での実績もあり、ビジュアルも魅力があり、麻雀の未熟な部分を叩かれてもへこたれないメンタルを持ち合わせている女流の組み合わせ。バランスは悪くない。
確実なのは、KADOKAWAも連盟寄りだと言う事。

雷電の追加無しは残念だが、鈴木達也プロがオンレートの雀荘オーナーでは無くなるのを待っている可能性がある。ノーレートにしたらすかさず指名する可能性がある。萩原も認めているし協会プロながらアナログ寄りなので、雷電のチーム色にマッチしている。

セガサミーの和久津はサプライズ。発表時の監督の「シテやってやったぜ!」感がある顔が印象的だった。気になるのはKADOKAWAで和久津が選ばれていたらどうしたのだろう?とは思う。しかし、女性3名男性1名の構成は相当チェレンジ精神がある。

パイレーツの瑞原は順当だろうが、実績では水口かと思うし、独身であるのはファン層は広がったと思うけどどうなんだろうね。やはり天鳳9段の実績と的確な実況が評価されたのだろう。蛇足だが、連盟ファンの殆どはスリアロを見ないので瑞原を知らないだろうね。

コナミの藤崎は初めから決めていたのか微妙な所。チーム色としては少し異質の打ち手だが、バランスは良くなったと思う。セガに和久津を取られなかったら「チームがらくた」の完成を見たかった連盟ファンは多いだろう。

アベマズは苦渋の選択とは言わないが、実績とキャラクターと男性3人のマシンガントークに耐えうるだけのポテンシャルを考えると日向は当然だろう。朝倉ゆかりプロや水口美香プロなども選択肢にあっただろうが、なんだかんだ濃い3人に囲まれたらやはり日向は妥当だと思う。

風林火山の無しも残念。瑠美の可能性もあっただろうけど、ある意味で亜樹・滝沢・勝又の3人は完成形だから崩したく無いのかもしれない。

ドリブンズの丸山奏子はディナーショウで公言していたと言うが相当チャレンジな指名。
プロデビューが浅いのは岡田と同じだが、完全に無名だし、TV対局での実績は殆ど無い。
サプライズは園田の例もあるが、実力は充分だったし、自社の社員なので指名は当然と言えば当然だろう。さて、丸山プロだがメンタル面が心配。全力で支えるとのコメントがドリブンズから出ているが、メンタルはそうそう鍛えられるモノでは無い。これだけ業界では注目されているMリーグでネットで叩かれた時のダメージは相当大きいだろう。これは高宮や岡田も通っている道だが彼女たちはそれなに耐性が出来上がっている。
丸山がどれだけ成長するかを見守りたい。

最後にKADOKAWAが4人目を指名せずに全指名選手が出揃った。
全8名の指名となったが、協会プロが1人も選ばれていない。
この結果は協会所属プロとしたら衝撃だろう。
あくまで私見だが、これは協会がスリアロチャンネルとズブズブの関係になっていることが多少なりとも影響しているだろう。利益相反の関係なのだ。
アンチ連盟のファンからすれば金プロが選ばれない事に色んな思いもあるだろうが、協会プロの多くがスリアロ・マーチャオと深い関係にある以上、選ばれる可能性は低い。
指名プロは主要5団体となっているが、RMUは多井・麻将はコバゴーが居るので入って居るが、タレントは多くない。そうなるともしも選手が増える事があっても、連盟か最高位戦から選択される可能性が高いとなる。
もしかすると、今回の結果を踏まえて連盟と最高位戦に所属プロが集約される可能性もあるだろう。

連盟は独自の配信スタジオとチャンネルを持っているが、最高位戦も協会もRMUも麻将連合も対局の配信はスリアロチャンネルとなっている。つまり、連盟は配信のスタッフも自団体のプロで配信などの収益の一部は選手に還元している。しかし、連盟以外の選手は殆どがスリアロチャンネルに収益を持って行かれている現状を一日も早く理解すべきだろう。
また、なんだかんだ言ってアンチが多い連盟の森山会長だが、連盟主体のチームがKADOKAWA・雷電・コナミ・風林火山と4チームもあることを考えれば、そのビジネス手腕は見事と言えるし、見えないところで各企業やメディア媒体への営業活動も行っている成果がMリーグでも遺憾なく発揮されていると言わざるを得ないだろう。
連盟は所属プロも多いので、中々日の目を見るのは難しいかも知れないが、真剣に麻雀プロとして努力していれば必ず引き上げて貰えるし、メディアへの露出も増えるのは間違い無い。そして、スタジオの運営スタッフだったり、道場のスタッフなど自団体にキャッシュポイントを持って配分できるビジネスモデルも完璧では無いが有しているので、連盟プロとして喰っていける可能性を持たせているのが魅力だろう。

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Mリーグ開幕してみて…

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麻雀界の一大事でもあるMリーグが遂に2018年10月01日に開幕した。
初戦は赤坂ドリブンズvsセガサミーフェニックスvsTEAM RAIDEN(雷電)vsU−NEXT Piratesとなり、赤坂ドリブンズ(園田賢)・セガサミーフェニックス(魚谷侑未)・TEAM RAIDEN(萩原聖人)・U−NEXT Pirates(小林剛)と各チームがドラフト一巡指名選手が登場と言う格好で新たな歴史を刻んだことになります。実況は松島桃・解説は多井隆晴。
因みに記録的な事で言うと、
初めてサイコロを振ったのは起家(東家)の小林剛。出た目は恐らく2。因みに第一ツモは2萬。
※自動配牌なのでサイコロは殆ど関係無いが一応記録なので(笑)
初めて鳴きを入れたのは園田賢(1萬を小林剛からポン)
初めて聴牌したのは、萩原聖人(役無しのダマテン)
初めて和了したのは、園田賢(役牌(中)ドラ1の2,600点を魚谷侑未からロン和了)
初めて放銃(振り込ん)したのは、魚谷侑未(園田賢に5筒で2,600の放銃)
初めてリーチしたのは、萩原聖人(七対子でリーチ)結果はツモ和了(七対子ツモ裏ドラ2でハネ満)
初めて黒棒(協会では「石橋棒」・連盟では「寿人棒」)を出したのは、魚谷侑未(終局時点ではマイナスは解消)
まぁこんな感じですかね。
付け加えておくと、初めて役満聴牌したのは滝沢和典(大三元の白と四萬)

全体的な印象で言うと、RTDリーグを見ているような感じですね。まぁ21名中RTDリーグに出場したことが無いのは、女流の5名と前原・園田の7人しか居ないわけで、2/3がRTDに出ている訳なのでそう見えるのも致し方無い所だろう。
4名が卓を囲む麻雀で参加7チームなので消化試合数が異なるのが気になる所ではありますが、4日分8半荘終了時点で、渋谷ABEMASと赤坂ドリブンズが抜けだし、麻雀格闘倶楽部・雷電が下位に沈む格好となった。

まだ、全8半荘しか終わっておらずフェニックスの近藤誠一プロが出場して居ない状況なので何とも言えない部分も多いが、麻雀格闘倶楽部の高宮まりは流石にTOP男子プロの中に入ると1枚も2枚も実力が下であることはハッキリしたと言えるだろう。
恐らく、引っ掛け待ちやダマテンには結構簡単にこれからも放銃するだろう。そうなると、必然的にライバルチームの選手は高宮との同卓ではダマ・引っ掛けなどを多様して高宮の攻撃力を削ぎながら、他2選手の大物手を封じる事も考慮に入れながら戦うだろう。要するに餌食にされやすい状況であるのは明白だ。
それを前原と佐々木の二人でカバーしなければならないのだが、佐々木の持ち味でもある直線的に攻める雀風が今の所は裏目に出て見方によっては安易な放銃でTOPを自ら手放している半荘もあり、このままでは相当苦しいリーグ戦になると言えそうだ。
しかし、今回の女性Mリーガーで最もリーチ麻雀店でのゲストが多かっただろうと思う高宮だけに、赤牌入りの麻雀が一番得意かもしれない可能性も有り、返り討ちに遭うライバルチームの選手も多いかもしれない。現に、12,000放銃後にリーチ後ではあるが石橋から直撃を取っている。

更に、赤牌が入って居る麻雀なので、腰が軽い(仕掛けを多用する)打ち手の方が平均得点が多くなる傾向にあると思っている。何故なら平均すれば、3/4(つまり4人中3人に赤ドラが入る)感じなので単純に喰い仕掛けの1,000点が平均で1,300点弱くらいになるイメージ。実際には王牌があるのでもう少し確率は低い。
よって、鳴きを多用する小林剛などはRTDのデータで言えば、副露時の平均和了点数は3,000点くらいなので、これが3,500点とかに上がる計算になる。麻雀は1,000-2,000-3,900-8,000とテンパネを除けば、1役増える毎に点数が2倍になるが、8,000点からは1役では無く4役増えないと得点が2倍にならない(ハネ満は2役増えて1.5倍だ)。つまり、面前手役重視で高打点を狙うより、赤ドラが手の中にあれば、仕掛けを中心に2,000点や3,900点を取りに行った方が平均打点が上がり易く、和了回数も増える訳です。従ってRTDを参考にすれば子で3,900点以下の和了回数が多い選手の方が平均打点が高くなるのは必然なのだ。
詳しいデータは個人的に纏めている方が居るのでそちらを参照ください。
データで見るRTDリーグ
よって、面前重視・手役重視の選手が多い、風林火山・TEAM RAIDENも苦戦が強いられると思われる。
『TOP麻雀プロの凄いところを見せたい!』と語っていた藤田晋社長の言葉があったが、結果的にはそうしたシーンは少なくなると思われます。

実況と解説について
まぁRTDの流れもあるので、小林未沙(通称:コバミサ)さんと松島桃プロの実況は妥当だろう。
麻雀実況では小林未沙さんに対抗できうる女性は恐らく居ないだろう。以前、プロ連盟に所属していた、白河雪菜さんも逸材であったが、現在はプロ連盟を退会し競艇界に身を投じている。松島プロの実況も安定している。これは京大卒と言う頭の良さであろうと思われる。そう言えば白河さんも早稲田の法学部(中退だが)だった。
要は実況に関して言えば、麻雀の基礎知識は勿論のこと4名の手牌をモニターから瞬時に読み取りながら、選手の特徴やチームのポイント状況、現在の得点状況や順位など複合的なモノも加味しながら、今後の展開を解説者に尋ねることも必要な訳で、見たままを伝えるよりも難しい事を平然と出来るにはそれ相応の頭脳と訓練は必要だと言う事なのだろう。
解説について言えば、ライバルチームの戦いを解説していることになり、多少の違和感はある。しかし、Mリーグを麻雀プロの頂点とすれば、その中に入っていない麻雀プロが解説するのもどうなのか?とも言えるので、暫く(数年)は仕方が無い可能性はある。
プロ野球やサッカーの解説とは異なり、囲碁や将棋の聞き手(実況)と解説を女流棋士と現役のプロ棋士が行っていると同じであろう。
また、初心者に向けた解説は少しずつ工夫して行く事になるだろうが、専門用語をわかりやすい言葉に置き換えて伝える工夫も垣間見えているので、これからもドンドン良くなるだろうが、詳細な部分は別の番組やネットなどで行うのが良いと思う。
生放送だけに技術的な難しさもあるだろうが、上がった時の役と得点(打点)は字幕で瞬時に出せるようになると良いだろう。

その他
自動配牌の一番の良いところは、天和や地和がハッキリ分かると言う事。
YouTubeにも天和シーンがアップロードされているが、理牌もされて居らず分かりづらい。唯一、佐々木寿人が麻雀団体戦で見せた地和は理牌されており綺麗なシーンだが、自動配牌では必ず13枚が各選手に配られるので、親の第一ツモが明確で天和シーンが明瞭に映し出されるだろうと思う。
パブリックビューイングについては、ハッキリ言って高額過ぎる。僅か2~3時間、2半荘を隣接する会場で、Mリーガーがゲストで来てファンミーティングがあるとしても、4,000円は高額と言える。
Mリーグを持続可能なビジネスとして成功させるためには、参加企業が一定程度の収益(広告料とするには選手の最低年俸400万円は高額過ぎる)を上げる必要があるので、視聴者(有料観客数)から料金を徴収したり、グッズなどの売り上げが必要になるので、無料で放送している視聴者数から割り出した料金を支払っている可能性はあるが、そうなるとチームとして参加しているAbemaTVが全てを負担している格好になり、色々不都合も出てくるだろう。先の話だろうが地方の会場で行う事も考える必要が出てくる可能性は高いと思う。
まだまだ始まったばかりなので、色んな賛成反対・好意的な意見や批判的な意見も出るだろうが、すぐさま改善できるところは改善し、経過を見るところは見ると言う感じで、本当の意味での麻雀のプロ化が現実のものとなった事を一人の麻雀ファンとして見守りたいと思う。

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Mリーグ発足

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遂に!と言うべきか、とうとうと言うべきか…。
兎に角、競技麻雀・麻雀プロ・麻雀界にとってとてつもなく衝撃的で画期的な発表がなされた。
その仕掛け人はサイバーエージェント社長の藤田晋氏。そしてMリーグの最高顧問は川淵三郎氏。
個人的には藤田社長ならきっと何かを遣ってくれると思っていた。
ただ、麻雀界の状況やイメージなどを鑑みると相当難しいので、かなり大胆な事を仕掛けないと難しいだろうと思っていたが、流石は行動力と実行力と資金力がなせる技。
ただ、順風満帆な船出では無いだろう。

ここからは完全な個人的な意見と考えです。
メインスポンサーと言うか参加チーム(企業)が7チームとなっているのは恐らく8チームを目指していたが、ギリギリで辞退となったのか最終的な折り合いが付かなかったのだろう。
麻雀は基本的に4人で行うゲームだけに7チームでは組み合わせが面倒だ。






1チーム3人の選手と言うのも少ないと思うが、所属プロ選手の年俸を考えれば妥当なのかもしれない。
ギャンブル・博打とは一切縁を切ると名言し、それに拘わった選手は参加させない!とも明言しているだけに、ノーレート以外の所謂「フリー雀荘」勤務はNGだし、ゲストとして打つのもNGと考えるのが妥当。更に言えばノーレート以外の雀荘を経営している現役プロの参加もNGだ。つまり、現在の麻雀プロの大半がこのMリーグが大きくなれば、自ずと収入源が減ることになると言う諸刃の剣だ。よって、初期の参加プロ(ドラフトで選ばれるようだ)には、このMリーグに参加しているだけで、生活に困らないだけの年俸を保証する必要が出てくるだろう。
そう考えれば最低年俸で800~1,000万円程度が妥当だと考えられる。一見1,000万円は高額だが、税金やら社会保障費を支払うことを考えれば決して多くは無い。仮に一人1,000万円として3人で3,000万円。これに運営費などを加味すれば、チームは年間5,000万円程度の出費がある。恐らく立ち上げ当初はそれに見合うだけの収入は得られないので、殆ど持ち出しだろう。企業にしてみれば広告宣伝費でしか無い。
Mリーグを定着させ、放映権料や観客のチケット代である程度の収支のバランスが保てるまで地道な活動が求められる。
兎に角、最大の問題はチーム運営費を回収できるかどうかに掛かっているように思う。
しかし、藤田氏の事なので何らかの方法をある程度は描いているに違いない。

麻雀界の新たな一歩は様々な人々を巻き込んで、競技麻雀の真のプロ化に大きな一歩を踏み出したように思う。

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第10期夕刊フジ杯争奪麻雀女王決定戦チーム戦での大逆転劇

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優勝の2文字が掛かった大一番のオーラス親番。
条件は116,000点差を捲ること。
オカとウマがあるルールなので実質的には現状トップから倍萬直撃。
しかし、和了止めが無いルールなので、倍直しても次局400-700ツモされれば再逆転される厳しい条件。
こうした厳しい条件を逆転することは競技麻雀では結構起こる。
何故、こうした絶望的な条件での大逆転が起きるのか?
それはいくつかの条件が揃ってしまうから…。
ターゲット以外の2人の条件がほぼ役満直撃か自摸条件となっているので、国士や四暗刻などの無理な手組をするので、軽く上がりたいトップ者が役牌の字牌を鳴けない。ほぼ一騎打ちになるので、多少巡目が遅くなるような高打点を作りやすい。
しかし、大事な条件は2つ。
ほぼ役満条件の2人が逃げ切りを狙いたいトップ者の一向聴や聴牌気配を察知して、安易な危険牌を放銃しないこと。
そして、逃げ切りを狙いたいトップ者が点数状況から「1回なら打っても…。」と聴牌を崩さず放銃してしまうこと。
一方真逆のパターンで危険牌を押さずにオリを選択して、和了逃しをしてしまうこと。

先日の第10期夕刊フジ杯争奪麻雀女王決定戦のチーム戦での大逆転は前者のトップ者が放銃してしまい起こった。
その大逆転劇を演じたのは池沢麻奈美。
池沢麻奈美 大逆転優勝
こんな天真爛漫な笑顔を見せる彼女だが、ここ一番での強さは半端ない。

ある意味で放銃したトップの山脇千文美を責める事は出来ないだろう。
親の先制リーチで1人聴牌の流局後の1本場で、自分は絶好の嵌張を引き入れてのピンフ聴牌。
自分の捨て牌に筒子が切られて居ないのが不安要素かもしれないが、親は萬子の染め手なので、筒子待ちなら親以外からの放銃もありそうだし、現に親の捨て牌の現物待ちなのだ。
しかし、山脇のアタリ牌は上家の愛内よしえが切らない。山脇が2索のトイツ落としで聴牌した後にほんの一瞬だけ3筒を切るような素振りを見せたが、「親の現物や筋待ちはあり得る。」と読んだのか本人に聞かないとわからないが、ダブルワンチャンスの3索を選択したことで、大逆転劇の陰の立役者となった。
※1222の形から2の対子落としでの辺3待ちは打点(一通)を作る必要が無い状況ではあり得ないが、7巡目の7索手出しからツモ切りが続いての2索対子落としなので、ダブルワンチャンスとは言え裏筋+間4軒の3-6索は超危険牌なのだ。
結果的には逃げたいトップの山脇が池沢に18,000点の放銃となったが、池沢が倍萬をツモる可能性もあるので難しいところだが、九萬で倍萬になっていた可能性も否定は出来ない染め手に向かわずオリの選択もあったかもしれない。

次局はまだ上がれば逃げ切りの山脇が有利だったが、配牌で3対子と絶望的な状況から七対子聴牌を仕上げた池沢がお見事。
幺九牌が持たれている可能性が高いことから1萬と2萬の選択で2萬単騎の選択は妥当だろうが、優勝の二文字が掛かった大事な場面でも冷静にそうしたことを判断出来る集中力は流石である。
池沢麻奈美
2萬対子から暗刻になった山脇がピンフの聴牌で2萬放銃になったのは最早「流れ」としか言いようが無いだろう。
麻雀で「流れ」の有り無しは様々な思いや考え意見はあるだろうが、彼女が置かれた状況で『優勝』を手にできる手牌になり、聴牌打牌がロン牌になる可能性が僅かでもあるからと言ってオリを選択出来る打ち手が何人居るだろうか?
連荘が絶対条件の親が七対子を選択して聴牌させ、単騎待ちでリーチをするか?更には、その単騎待ちの牌が自分が暗刻にした牌である可能性が何%だろうか?
確かにタンピン系の捨て牌では無さそうだが、完全無筋の2索や3索を切って聴牌維持する方が余程無謀だし、現物を打って迂回しても自分が和了を手にする前に親が和了を決める可能性の方が高く感じるだろう。従って、5萬が捨て牌にあるだけにピンフ聴牌出来る2萬切りは普通の選択で『罠』であると気づかない限り10人中9.5人は2萬切りを選択すると思う。

ただ、聴牌からの放銃で逆転され、しかも、自分が切らなければ和了が無い事は判ったので、この放銃は彼女にとっては悔やまれる一打だったかもしれない。
しかし、山脇も普段の言動などからは想像も出来ない程、麻雀に対しては真摯に向き合い、人一倍勉強している。2連続放銃で舞い上がって頭が真っ白になることなく、次局も必死に再逆転をする手組をする姿は立派であるが、一度失った「流れ」はそう簡単に取り戻せない。仕掛けても逆転出来るドラドラの手牌に早目になったが、その後にタンヤオドラ2を決める牌が上家の愛内プロから切り出される事は無く、親の池沢の方が聴牌一番乗りで高目三色のダマテン。
聴牌して直ぐに優月から八萬が放たれ、ほぼゲームセットとなった。

しかしながら、アマチュア時代に夕刊フジ杯の個人戦を優勝し、翌年も決勝卓に残って2位。プロになって2年目に野口賞を優勝。
更に今年は近代麻雀のプレミアトーナメントで男性プロに混ざって優勝してしまうなど、雀力の高さだけで無く、ここ一番での強さは誰もが一目置く女流であることは間違い無いだろう。
彼女が今後どこまで強くなり、幾つのタイトルを獲得するのか見守りたい。

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【連盟】Grand Prix MAX

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Grand Prix MAX連盟の第5期グランプリMAXをニコ生で配信されているので見ているが、対局そのものは楽しく見られる内容なのは当たり前と言えば当たり前だろう。
なにせ、残っているのは自団体のタイトルホルダーやプロリーグの上位リーグ者なのだから・・・。
しかし、様々な理由でプロリーグに参加していない高段位のプロがシード的な立場で登場してくる仕組みは些か疑問に感じる。
グランプリMAXのポイント計算は独自のシステムなので、詳細は分からないが恐らくは鳳凰位戦(男女共に戦う連盟プロのリーグ)のクラス別順位での加算や、タイトル戦のBest16なら何ポイント加算と言った仕組みに、それまで積み上げてきた個人の基礎点が加算されて居るだろうと思われるが、この個人が持つ基礎点がくせ者で当然のように古くから連盟に所属しているプロが有利になる仕組みである。勿論、その実績があるからなのだろうが、連盟の段位は余程の事をしでかさない限り落ちる事は無い。
つまり、九段になっているとそれなりにシード権が与えられて出場してくる仕組みなのだ。

私個人としては小島武夫プロや灘麻太郎プロの麻雀も見たいが、それはモンド名人戦や天空麻雀で見れば良い事だし、十段位戦もあるのでそこで視聴出来ればそれで良いと思っている。
ある意味、その年度に活躍したプロのオールスター的な意味合いが強いグランプリMAXなのだから、年度単位の積上げ方式の方が見ているファンにとっても納得し易い仕組みになると思うがどうなんだろうと思っている。

男女を同じポイントシステムにするのは多少難しいだろうと思うが、
例えば
選出はBest64で男女それぞれ32人づつ。
途中のシードは無しとして、タイトル獲得者は選出決定とする。
※恐らく他団体主催のタイトル戦でもそれなりに段位システムのポイントに加算されているとは思うが、タイトル獲得ならBest30の一人に決定でも良いと思う。
上位30人はポイント加算システムを採用し、毎年4月1日から鳳凰位決定戦終了までの公式戦でポイント獲得上位者を選出する。
残りの男女2名づつは連盟が関係している、ロン2や麻雀格闘倶楽部、ニコ生の連盟チャンネルなどのプレーヤーや会員、連盟主催のタイトル戦や公式イベントに参加した方などにそれぞれ投票ポイントを配布して、ファン投票で選ぶ。

こんな感じにすれば、その年度に活躍したプロが一同に介して戦う姿が見られるし、成長著しい若手にも多くのチャンスを与える事にも繋がると思う。まして、若手プロは現役のAリーガーと対戦することなど殆ど無いのだから、公式戦で対戦できればそれが糧となって更に飛躍する可能性も広がると思う。

組織はある一定の規模より大きくなると何らかの閉塞感から停滞期を迎え、それを変革する時期が訪れて必然的に若返りが図られるのが一般的であるから、創設期を支えたカリスマ的な存在のプロ達もその役目を終えて、彼らに憧れてプロの門を叩き、着実に実力を付けてきた次世代(40代前後)のプロにしっかりとバトンを渡すことが結果的には組織の活性化に繋がり、組織が更により良く成長することになるのだと思います。

こんな単なる一介の麻雀ファンのしかも殆ど訪問者が居ない過疎ってるブログの記事などで変化が起こるとは思わないが、少しでも連盟がより良い組織に変わってくれることを祈って・・・・。

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