アーカイブ | 10月 2015

第13期プロクイーン決勝 初日結果速報

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第13期プロクイーン決勝第13期プロクイーンの決勝(初日)が本日6半荘行われた。結果から言えば天才茅森プロがその実力を発揮しての堂々トータル首位。
トータル2位にはトップ1回ながら浮きの2着を3回と(順位点込み)堅実にポイントを積み重ねた童瞳が付けている。
ディフェンディングの和久津はデカトップ1回を取ったが、5回戦目のラスが響いて▲17.0の三着となった。
トータル4位は1・2回戦で和了が1回も無かったものの終盤に盛り返して▲28.6に留めた大里。
そしてトータルラスは終始手が入らず、入っても放銃に廻ってしまう展開に苦しんだ瑠美。

初日6半荘終了時トータル
①茅森+65.9②童瞳+30.8③和久津▲17.0④大里▲28.6⑤瑠美▲53.1

それぞれの着順は
茅森 ②ⓝ①❹②①
童瞳 ①②②②ⓝ❸
和久津 ❸①❸ⓝ❹ⓝ
大里 ❹❹ⓝ①❸②
瑠美 ⓝ❸❹❸①❹
※白抜きは順位点込みでマイナスⓝは抜け番

非常に見所が多かった初日だった。
また5回戦終了時に再び6回戦~10回戦までの抜け番選択が有り、
6回戦目(初日最終戦)・和久津
7回戦目(最終日初戦)・茅森
8回戦目・瑠美
9回戦目・童瞳
10回戦目・大里
となった。
10回戦目終了時点でトータル5位の選手は敗退となり、残る4名でポイント持ち越しで本当の意味での決勝2回戦が行われる。
こうした所謂途中敗退(足切り)があるシステムでは足切りが行われる「最終戦を抜け番にしたくない。」と言うのが一般的なのだろうが、管理人的には足切り争いを行っている時点でタイトルが獲れるとは思えないし、そもそも最終戦同卓者の3人はタイトルを獲るべく闘牌している訳で、足切り者の事など殆ど考えていないだろう。
逆に言えば、ポイントを叩かなければならないので多少無理してでも攻めてくる分、放銃の可能性が高まるので、ポイント上位者が攻めやすい半荘になることが多いので、餌食にされやすい状況ではある。
更に言えば、ターゲットのポイントが分かっているからと言ってそのポイントに合わせるように配牌や手牌が来るとは限らないのだ。
よって、足切りになる最終半荘を抜け番にした方が、決勝前に休憩も取れるので案外お薦めなのだと思っている。

さて、最終6回戦目の茅森の親番で倍満を自摸ったことだろう。
配牌は下図の通り(ドラ白
三万七万三筒六筒六筒五索八索八索八索八索九索白白中
第一打はオーソドックスに中そして2巡目に七索を持ってきて索子で2面子完成。
ここで選択となり、おそらくは1手進んだ後の有効牌を考慮したのだと思うが五索切りとした。
七索自摸で混一色を見る打ち手も居るだろうが、五索四索がくっつき、例え345や456の面子が完成しても、混一色にはもう1面子足りない。しかも788889の面子は七索九索を先に自摸らないと動きづらい構成なので、実際には混一色に向かうのは苦しいだろう。
そこで裏目になった時に一番ダメージが少ない五索の選択は自然だと思う。
四索自摸は痛いが、三万七万三筒切りと同じリスクだ。
六索自摸は九索の空切りで対応出来るし、例え
五索六索七索八索八索八索八索九索の格好になっても、四索か、残り3枚の七索か、残り2枚の九索を自摸る必要があるので、有効牌で考えると圧倒的に三万七万三筒の方が有効牌は多いからだ。
そして4巡目に三万を重ねて三筒切りは下家の大里が二筒を切って居るので、七万の重なりよりも三筒周りのくっつき枚数が減ったことによる選択だと思う。しかし、次巡(5巡目)に続けて三万で自摸り三暗刻の聴牌し、少し考えてリーチ。
第13期プロクイーン 茅森親倍満自摸
見事リーチ自摸三暗刻白ドラ3の倍満自摸!8,000ALLとなった。
と、尤もらしく書いたが、もし、自分が同じ手牌と自摸をしてもそこまで思考を巡らせて打牌したか?と言えば全く無理だろう。恐らくは指運任せで選択したに違いない。そこで万が一三万を捨てていれば河に3枚並べて、無理矢理の混一色に向かって聴牌すらしていない事になる。
私が書いたような思考を巡らせたかどうかは分からないが、例え指運任せで選んだとしても三万を選択しないのは天才と言われる由縁かもしれない。

前半6半荘が終了し、茅森が一歩抜け出した格好となってはいるが、昨年の同様リードする茅森を最終12回戦目に親のハネ満3発を和了して戴冠した、超攻撃型アマゾネスこと和久津が居るだけに、まだまだ見逃す事は出来ないだろう。
更に最終日の解説にプロクイーンを獲った事のある石井あやプロも登場するので楽しみである。

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【連盟】第13期プロクイーン決定戦

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10月31日(土)と11月1日(日)の2日連続で行われる連盟主催の女流タイトル戦『プロクイーン』は、プロ団体に所属するプロのオープン戦。
今年の決勝はディフェンディングの和久津晶と予選から勝ち上がった、童瞳(連盟)と大里奈美(連盟)そしてBest16シードから勝ち上がったそして二階堂瑠美(連盟)と茅森早香(最高位戦)の5名が半荘12回戦で戦う。
※10回戦目終了時にトータル5位は敗退決定。上位4名で残り2回戦をポイント持ち越しで戦う。
ルールは一発裏ドラ槓ドラありの連盟Bルール。30符4飜は切り上げ満貫扱い。
第13期プロクイーン決勝戦 和久津晶 二階堂瑠美 童瞳 大里奈美 茅森早香(最高位戦)
麻雀は実力だけは勝てないモノだが、今回は昨年タイトルを争った、現プロクイーンの和久津晶と最終戦の序盤はタイトルを手にしかけながら惜しくも2位となった茅森早香、そして5位敗退に甘んじた二階堂瑠美と実力者が3名。
この3名が互いに意識し合うと、童瞳と大里奈美がその隙を突いて和了をモノにする可能性がある。
一発も裏ドラもあるルールなので、圧倒的に攻撃型が有利だが、トータル的にバランスが取れている茅森が若干有利かもしれない。更に準決勝でほぼ敗退が決まりそうな状況で字一色を仕上げた運も持ち合わせている。

ただ、牌が来ているときの和久津の攻めは別格!山に残り1枚さえ残って居れば自摸り上げてしまう破壊力は十分。しかも、一見何でもリーチで聴牌優先の全局参加型の打ち方に見えるが、攻撃型の打ち手は安牌を1枚は抱えるように打つことが多いのだが、和久津の場合序盤は出来る限り余剰牌は手役を見るように残しているのは注目しておきたい。更に放銃は恐れず先制リーチにドラを打ち出すこともあるが、致命的な放銃をせずアタリ牌をビタ止めすることも多いので、そうした所は見逃せないところ。
二階堂瑠美プロは、一昨年の第11期プロクイーンを獲ったときには正に無敵状態であった。三色を無理矢理狙わず和了を最優先にした瑠美プロは兎に角強い。

実況:日吉辰哉
解説1日目
1~3回戦:滝沢和典・魚谷侑未
4~6回戦:藤崎智・山田浩之
解説2日目
7~9回戦:勝又健志・石井あや(最高位戦)
10~12回戦:前田直哉・佐々木寿人
2日目の7~9回戦の解説に第8期プロクイーンの「沈黙のスナイパー」石井あや(最高位戦)が昨年に続き登場することも注目です。

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【連盟】第1回麻雀日本シリーズ

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競技麻雀界ではかなり?話題になっている連盟主催の麻雀日本シリーズ。
その最大の注目は以前連盟に在籍しており第11期新人王・第31期王位などを獲得し連盟の鳳凰戦リーグの最高峰であるA1リーグに上り詰めた期待の若手であった「多井隆晴」プロの参加であろう。

個人的には森山会長を初めとする長老方がよく了承したと思う。
しかし、最近の連盟はインターネット麻雀日本選手権でも他団体のプロを招待したり、オープンタイトルではあるが、連盟主催のプロクイーンの決勝戦では最高位戦日本プロ麻雀協会の「石井あや」プロをゲスト解説で招くなど、他団体所属プロであっても呼んでいるので、一部の粘着質な某フリーライターを除いては比較的有効的に進めようとする方向なのだろうか?
少しは連盟も変わりつつある兆しなのかもしれない。

さて、麻雀日本シリーズである。
その多井隆晴(RMU)プロがスケジュールの関係で対局数が少なかったので、3連投となり、第2試合から登場するが、その対戦相手が秀逸である。
特に第2試合と第3試合は再注目だ。
第2試合は藤崎智vs荒正義vs鈴木たろうvs多井隆晴。
そして第3試合は瀬戸熊直樹vs藤崎智vs前原雄大vs多井隆晴
麻雀日本シリーズ 瀬戸熊直樹 藤崎智 前原雄大 多井隆晴

このメンツは凄い。
月曜の放送だが生で見ることが不可能でも是非、タイムシフトで見たい対局である。

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【連盟】プロクイーン準決勝結果

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準決勝(Best8)A卓から大里奈美・童瞳が勝ち上がりを決めた。
大里奈美 日本プロ麻雀連盟東北支部所属 28期大ベテランの宮内に若手三人が挑む格好となった準決勝A卓は大里が終始、好配牌を貰いミス無くモノにする感じで1・2回戦連続トップと試合を有利に進め最終の5回戦を待たずに決勝卓へのチケットを手に収めた感じであった。
残り一枚のチケットは3回戦までは3者に可能性があったが、新人の古川彩乃がリーチで先制するも海底を間違えて攤牌してしまい「チョンボ」あつかいで罰符となり卓外へ20p出すこととなり脱落。
宮内は得意の手なり麻雀が出来ない苦しい展開の中、手役を狙いながら高打点を狙う展開に持ち込もうとするが中々実らず、親番はあっさり他家に躱される感じとなって終始苦しい感じだった。細かいところでは選択ミスなどもあるがそれは指運の部分もあるので、どれだけ丁寧でミス無く打牌選択をしようとも、配牌と自摸に恵まれなければ敗退してしまう麻雀の怖さを改めて認識出来た試合となった。
童瞳 26期2着抜けは童瞳。童瞳は自他共に認める瀬戸熊直樹プロの大ファンであり、雀風も瀬戸熊風で攻撃型。しかし、この準決勝は序盤は相当我慢して他家の先制には降りを選択、放銃による失点を回避しながら確実に着順を拾い後半の4・5回戦に自身が勝ち上がる条件を持つことを選択した感じであった。その戦略が嵌まり4・5回戦は攻めに転じて見事に2着勝ち上がりを決めた。
古川彩乃は海底牌を間違え攤牌した事による「チョンボ」が致命的なイメージだが、全体的に見ると牌理や牌効率がまだまだ自分のモノになって居ない印象だが、プロテスト受験し合格して1年目で予選から勝ち上がってきた天運はありそうなので、基礎的部分は学んで場況判断などは経験を積めば上位クラスに現れる存在になるかもしれない。タイトル戦の準決勝や決勝卓に勝ち残る新人プロが期待されながら早々と姿を消してしまう女流プロ界ではあるが彼女の今後に注目しておいても損は無いだろう。

準決勝(Best8)B卓からは、茅森早香・二階堂瑠美が勝ち上がりを決めた。
昨年の決勝卓シードでBest16から勝ち上がった二階堂瑠美・優木美智・茅森早香(最高位戦)の三人に予選から勝ち上がってきた鳥越智恵子(最高位戦)を加えた戦い。
鳥越は流石に名だたる3者相手では戦いを強いられた感じでしたが、最終5回戦まで可能性を残す見事な戦いを見せた。
因みに鳥越プロは『池袋のサンシャイン通りにあるまぁじゃんらんどTMC』のママさんでもある。
優木は悔しい敗退。最終5回戦の南3局まではほぼ決勝卓へのチケットを手にしていただけに本人も相当悔しいだろうが、茅森の起死回生「字一色」自摸で親被りが痛かった。しかし、オーラスに条件を突きつけられた格好でも、ダマ直可能な満貫の手を入れたのは流石で初代女流桜花を獲得しているのは伊達では無い。
二階堂瑠美 生年月日1980年9月27日瑠美は序盤こそ手役重視で進めていたが、所謂「無理矢理三色」には行かず決勝卓に確実に進む選択をした結果で、こうなった瑠美は強い。第11期のプロクイーン決勝卓での圧倒的な強さの片鱗をこの準決勝でも見せつけた感じでした。
茅森早香 天才過ぎる女雀士 ω 決勝卓のもう一人は茅森。瑠美・優木の二人を追いかける最終5回戦の南場の親番が落ちた時点で相当苦しいポイント差ではあったが、満貫直撃+跳満自摸でも通過の可能性があったポイント状況で2巡目に白をポンして混一色に向かい他3者の足止めをさせながら、聴牌を外して役満を狙ったのは流石天才と呼ばれる由縁だろう。

競技麻雀の特徴としてトーナメント戦では最終盤になると条件が出てくる。
(例えば満貫を和了しても通過条件を満たさないので意味の無い和了になってしまう現象。)
しかし、満貫クラスなら満たせる可能性は高いが跳満や倍満となると相当苦しい条件だし、役満なんて殆ど条件とは言わないレベルである。
そうならないために、最終戦は南場の親番が落ちるまで必死に和了と打点の両方を狙いながら打牌するのだが、相手もそれを許すまいとしてくるので圧倒的にポイント上位者の方が有利に局は進む傾向にある。
また、テレビ対局など自身の打ち筋がある程度公になっている場合には、所謂「人読み」が対戦相手は出来る。
面前高打点手役派の茅森が序盤から字牌を一鳴きすれば、対戦者はドラの対子か暗子、或いはドラ色の混一色を想定するので、当然捨て牌は制限される。
本人は対局後のインタビューでは詳しく語らず『コレ来たでしょ!』と言っていたが、「来た!」と感じれば一般的には出来るだけ大人しく字牌を対子や暗刻にする選択になるだろうが、天才はそうせず、1枚目の白仕掛ける事によって、他者の打牌に制限を掛け、役満への字牌自摸を優先したのだと思う。お見事である。

余談ではあるが、数日後に行われた茅森が所属する最高位戦で女流最高位のタイトル戦が行われ、6回戦終了時点(全8回戦)でトータルトップになるも7・8回戦でマイナスし惜しくも大平亜季の連覇を許してしまった。
HONEY's 東京都豊島区池袋2丁目5−4 電話番号 03-6914-1890更に余談ではあるが、茅森プロは佐藤かづみプロと池袋に「petit bar HONEY ‘ s」を10月1日にオープンした。
東京都豊島区池袋2丁目5−4
営業時間 open19:00~close3:00(最大5:00)
電話番号 03-6914-1890
定休日 日曜、祝日(その内開けるかも)

これで決勝は準決勝卓を勝ち上がった
大里奈美・童瞳・茅森早香・二階堂瑠美の4人に現プロクイーンの和久津晶を加えた5人で10月31日・11月1日の2日間全12回戦(10回戦終了時5着者は敗退)で行われる。
和久津晶 超攻撃型アマゾネス 生年月日1978年2月17日

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