Mリーグ開幕してみて…

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麻雀界の一大事でもあるMリーグが遂に2018年10月01日に開幕した。
初戦は赤坂ドリブンズvsセガサミーフェニックスvsTEAM RAIDEN(雷電)vsU−NEXT Piratesとなり、赤坂ドリブンズ(園田賢)・セガサミーフェニックス(魚谷侑未)・TEAM RAIDEN(萩原聖人)・U−NEXT Pirates(小林剛)と各チームがドラフト一巡指名選手が登場と言う格好で新たな歴史を刻んだことになります。実況は松島桃・解説は多井隆晴。
因みに記録的な事で言うと、
初めてサイコロを振ったのは起家(東家)の小林剛。出た目は恐らく2。因みに第一ツモは2萬。
※自動配牌なのでサイコロは殆ど関係無いが一応記録なので(笑)
初めて鳴きを入れたのは園田賢(1萬を小林剛からポン)
初めて聴牌したのは、萩原聖人(役無しのダマテン)
初めて和了したのは、園田賢(役牌(中)ドラ1の2,600点を魚谷侑未からロン和了)
初めて放銃(振り込ん)したのは、魚谷侑未(園田賢に5筒で2,600の放銃)
初めてリーチしたのは、萩原聖人(七対子でリーチ)結果はツモ和了(七対子ツモ裏ドラ2でハネ満)
初めて黒棒(協会では「石橋棒」・連盟では「寿人棒」)を出したのは、魚谷侑未(終局時点ではマイナスは解消)
まぁこんな感じですかね。
付け加えておくと、初めて役満聴牌したのは滝沢和典(大三元の白と四萬)

全体的な印象で言うと、RTDリーグを見ているような感じですね。まぁ21名中RTDリーグに出場したことが無いのは、女流の5名と前原・園田の7人しか居ないわけで、2/3がRTDに出ている訳なのでそう見えるのも致し方無い所だろう。
4名が卓を囲む麻雀で参加7チームなので消化試合数が異なるのが気になる所ではありますが、4日分8半荘終了時点で、渋谷ABEMASと赤坂ドリブンズが抜けだし、麻雀格闘倶楽部・雷電が下位に沈む格好となった。

まだ、全8半荘しか終わっておらずフェニックスの近藤誠一プロが出場して居ない状況なので何とも言えない部分も多いが、麻雀格闘倶楽部の高宮まりは流石にTOP男子プロの中に入ると1枚も2枚も実力が下であることはハッキリしたと言えるだろう。
恐らく、引っ掛け待ちやダマテンには結構簡単にこれからも放銃するだろう。そうなると、必然的にライバルチームの選手は高宮との同卓ではダマ・引っ掛けなどを多様して高宮の攻撃力を削ぎながら、他2選手の大物手を封じる事も考慮に入れながら戦うだろう。要するに餌食にされやすい状況であるのは明白だ。
それを前原と佐々木の二人でカバーしなければならないのだが、佐々木の持ち味でもある直線的に攻める雀風が今の所は裏目に出て見方によっては安易な放銃でTOPを自ら手放している半荘もあり、このままでは相当苦しいリーグ戦になると言えそうだ。
しかし、今回の女性Mリーガーで最もリーチ麻雀店でのゲストが多かっただろうと思う高宮だけに、赤牌入りの麻雀が一番得意かもしれない可能性も有り、返り討ちに遭うライバルチームの選手も多いかもしれない。現に、12,000放銃後にリーチ後ではあるが石橋から直撃を取っている。

更に、赤牌が入って居る麻雀なので、腰が軽い(仕掛けを多用する)打ち手の方が平均得点が多くなる傾向にあると思っている。何故なら平均すれば、3/4(つまり4人中3人に赤ドラが入る)感じなので単純に喰い仕掛けの1,000点が平均で1,300点弱くらいになるイメージ。実際には王牌があるのでもう少し確率は低い。
よって、鳴きを多用する小林剛などはRTDのデータで言えば、副露時の平均和了点数は3,000点くらいなので、これが3,500点とかに上がる計算になる。麻雀は1,000-2,000-3,900-8,000とテンパネを除けば、1役増える毎に点数が2倍になるが、8,000点からは1役では無く4役増えないと得点が2倍にならない(ハネ満は2役増えて1.5倍だ)。つまり、面前手役重視で高打点を狙うより、赤ドラが手の中にあれば、仕掛けを中心に2,000点や3,900点を取りに行った方が平均打点が上がり易く、和了回数も増える訳です。従ってRTDを参考にすれば子で3,900点以下の和了回数が多い選手の方が平均打点が高くなるのは必然なのだ。
詳しいデータは個人的に纏めている方が居るのでそちらを参照ください。
データで見るRTDリーグ
よって、面前重視・手役重視の選手が多い、風林火山・TEAM RAIDENも苦戦が強いられると思われる。
『TOP麻雀プロの凄いところを見せたい!』と語っていた藤田晋社長の言葉があったが、結果的にはそうしたシーンは少なくなると思われます。

実況と解説について
まぁRTDの流れもあるので、小林未沙(通称:コバミサ)さんと松島桃プロの実況は妥当だろう。
麻雀実況では小林未沙さんに対抗できうる女性は恐らく居ないだろう。以前、プロ連盟に所属していた、白河雪菜さんも逸材であったが、現在はプロ連盟を退会し競艇界に身を投じている。松島プロの実況も安定している。これは京大卒と言う頭の良さであろうと思われる。そう言えば白河さんも早稲田の法学部(中退だが)だった。
要は実況に関して言えば、麻雀の基礎知識は勿論のこと4名の手牌をモニターから瞬時に読み取りながら、選手の特徴やチームのポイント状況、現在の得点状況や順位など複合的なモノも加味しながら、今後の展開を解説者に尋ねることも必要な訳で、見たままを伝えるよりも難しい事を平然と出来るにはそれ相応の頭脳と訓練は必要だと言う事なのだろう。
解説について言えば、ライバルチームの戦いを解説していることになり、多少の違和感はある。しかし、Mリーグを麻雀プロの頂点とすれば、その中に入っていない麻雀プロが解説するのもどうなのか?とも言えるので、暫く(数年)は仕方が無い可能性はある。
プロ野球やサッカーの解説とは異なり、囲碁や将棋の聞き手(実況)と解説を女流棋士と現役のプロ棋士が行っていると同じであろう。
また、初心者に向けた解説は少しずつ工夫して行く事になるだろうが、専門用語をわかりやすい言葉に置き換えて伝える工夫も垣間見えているので、これからもドンドン良くなるだろうが、詳細な部分は別の番組やネットなどで行うのが良いと思う。
生放送だけに技術的な難しさもあるだろうが、上がった時の役と得点(打点)は字幕で瞬時に出せるようになると良いだろう。

その他
自動配牌の一番の良いところは、天和や地和がハッキリ分かると言う事。
YouTubeにも天和シーンがアップロードされているが、理牌もされて居らず分かりづらい。唯一、佐々木寿人が麻雀団体戦で見せた地和は理牌されており綺麗なシーンだが、自動配牌では必ず13枚が各選手に配られるので、親の第一ツモが明確で天和シーンが明瞭に映し出されるだろうと思う。
パブリックビューイングについては、ハッキリ言って高額過ぎる。僅か2~3時間、2半荘を隣接する会場で、Mリーガーがゲストで来てファンミーティングがあるとしても、4,000円は高額と言える。
Mリーグを持続可能なビジネスとして成功させるためには、参加企業が一定程度の収益(広告料とするには選手の最低年俸400万円は高額過ぎる)を上げる必要があるので、視聴者(有料観客数)から料金を徴収したり、グッズなどの売り上げが必要になるので、無料で放送している視聴者数から割り出した料金を支払っている可能性はあるが、そうなるとチームとして参加しているAbemaTVが全てを負担している格好になり、色々不都合も出てくるだろう。先の話だろうが地方の会場で行う事も考える必要が出てくる可能性は高いと思う。
まだまだ始まったばかりなので、色んな賛成反対・好意的な意見や批判的な意見も出るだろうが、すぐさま改善できるところは改善し、経過を見るところは見ると言う感じで、本当の意味での麻雀のプロ化が現実のものとなった事を一人の麻雀ファンとして見守りたいと思う。

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