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Mリーグの課題は?

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大和証券Mリーグ2019シーズン(レギュラーシーズン)が終了し、メインスポンサーが朝日新聞に変更となって朝日新聞Mリーグセミファイナル・ファイナルが開始され、セミファイナルシーズンが終了した。
ファイナルシーズンを心待ちにしていた麻雀ファン・Mリーグファンには残念な知らせとなったが、新型コロナの影響でファイナルシーズンは無期延期となってしまった。
詳しくは→→Mリーグファイナルについて←←



まぁ緊急事態宣言が解除されれば、いずれ予定が発表されるでしょう。

確か、前にもコラムで書いた記憶があるのだが、初年度の7チームでのレギュラーシーズン実施し3チーム敗退、ファイナルでの優勝チーム決定はまぁまぁ理解もし易い。
一方2019-2020シーズンは、レギュラー・セミファイナル・ファイナルと二段階のステップがある。しかも、どちらもポイントは1/2持ち越し。つまり、ファイナルに進出するチームとすればレギュラーシーズンのポイントは1/4しか価値が無くなってしまう。
各チームとも競技麻雀プロの中ではトップクラスの実力を持つ選手を揃えているだけに、それ程大きなポイントを稼ぎ出せない事は、2シーズン遣っただけでも明白。多少のブレはあってもMAX600pt程度だろう。そうなると、ファイナルには150ptしか持ち越せない。トップラス2回で捲られる点差である。

レギュラーシーズンはまぁまぁの長期リーグ戦でセミファイナル・ファイナルは完全な短期勝負。確かに様々な条件をクリアして優勝は賞賛に値するのは間違い無いが、2019-2020シーズンのようなシステムならレギュラーシーズン首位通過チームには賞金1,000万円程度は出しても良いと思う。
セミファイナルの結果を見てみましょう。

Mリーグ2019 朝日新聞セミファイナル&ファイナルシリーズ
セミファイナル チームスコア・ランキング
1位 284.7pt
(持ち越し24.2pt)
KADOKAWA サクラナイツ
(内川幸太郎・岡田紗佳・沢崎誠)
2位 172.0pt
(持ち越し247.7pt)
SEGA Sammy PHOENIX
(魚谷侑未・近藤誠一・茅森早香・和久津晶)
3位  64.0pt
(持ち越し136.9pt)
SHIBUYA ABEMAS
(多井隆晴・白鳥翔・松本吉弘・日向藍子)
4位 ▲3.5pt
(持ち越し▲101.2pt)
U-NEXT Pirates
(小林剛・朝倉康心・石橋伸洋・瑞原明奈)
以下セミファイナルにて敗退



5位  ▲65.0pt
(持ち越し97.5pt)
KONAMI 麻雀格闘倶楽部
(佐々木寿人・高宮まり・前原雄大・藤崎智)
6位 ▲86.8pt
(持ち越し▲40.1pt)
TEAM RAIDEN
(萩原聖人・瀬戸熊直樹・黒沢咲)

セミファイナルを1位で通過したサクラナイツは純粋に240pt程度を叩きだしているのでお見事。
2位通過のフェニックスはレギュラーシーズンで積み上げた大量のポイントを上手に使いながら、確実にファイナル進出を目指した結果で▲70ptは手堅い。
3位通過のアベマズは▲70ptと苦戦した印象。
4位のパイレーツが100pt近く叩いたのは、石橋選手の大活躍に寄るモノだが、注目したいのは持ち越しが▲100ptであること。セミファイナルに進出した時点で▲100ptが消えている。
5位の格闘倶楽部は完全に寿人選手と前原選手の不調が原因だが、▲160ptは負けすぎだけど、1位のサクラナイツが240ptプラスなのでまぁまぁあり得るマイナスだ。
6位の雷電は連勝が無いのが厳しかった。黒沢選手が目立っていたが、実力的には頼りになるはずの瀬戸熊選手が全くMリーグに対応出来ていないのが原因だろう。

確かに、セミファイナルの終盤はポイントを意識した麻雀になるので、最終結果だけを見て言っても仕方ない部分もあるが、ファイナルに進出したパイレーツはセミファイナルに進出した時点で100ptのマイナスが消え、格闘倶楽部は100ptのプラスが消えている点。
上下で200ptの差はトップラスでも最低2半荘は必要な数字。16戦しかないセミファイナルで2試合分助かっていて2トップ分が軽減されたのは、マイナスを背負ってセミファイナルに進出したパイレーツにとっては単なるポイントだけ見れば徳をしたと言えるだろう。もしも、3/4の持ち越しなら計算上はパイレーツが敗退し、格闘倶楽部がファイナル進出になっている計算。
レギュラーシーズンが90試合、セミファイナルは16試合なので比率で言えば1:5.625なので、ポイント持ち越しが1/4程度がレギュラーシーズンでのポイントを妥当に評価したモノになるような気がする。セミファイナルはファイナルに向けてのポストシーズンなので、レギュラーシーズンでの成績はある程度重視されて良いだろう。
ファイナルは一発勝負の意味合いが強いので、セミファイナル終了時のポイント1/2持ち越しはアリ。


また、選手の入れ替えも藤田チェアマンが言及していたが、必要な処置だと思う。
現役プロも含め、これからプロを目指す人も、ある意味で最高峰の舞台であるMリーガーになる事はひとつの目標になるが、チームを増やさず、選手も替わらなければ椅子が埋まった時点でMリーガーにはなれないことになってしまう。
それではプレイヤー側の熱が冷めてしまいMリーグが孤立した別の競技と言う位置づけに成り下がる可能性があるだろう。
チームを抱える企業は負担も大きいだろうけど、登録選手は最大5~6人まで増やし、女性選手を最低2人入れるなども検討して欲しい。そして水曜休みを無くし、土曜か日曜の開催日を増やして90戦を120戦程度まで増やすことも検討シテ欲しい。試合数が増えれば放送日が増えるので、ネット放送でのスポンサーも付きやすい可能性は高く、放映権の分配金も検討できるだろう。
土日の開催があれば、各チームのパブリックビューイングに参加も可能なファンが増えるだろうし、公式パブリックビューイングも同じ。PVを増やせば参加料などのチーム収益も良くなるだろうし、試合当時の選手がPVでもファンと触れ合える。

まだまだ、2シーズンしか開催していないので、いろんな問題は出るだろうけど、運営側・チーム&選手・そして視聴者&ファンの3者が三方良しで発展してくれることを願わずにはいられない。


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来季(2020シーズン)のMリーグが…

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2019シーズンもレギュラーシーズンが終了してSemiFinalシーズンも佳境に入るなか、YouTubeの「麻雀遊戯王」チャンネルに出演したMリーグチェアマンでもあり、渋谷ABEMASの監督でもある藤田晋氏が来季の2020シーズンに関して興味深い発言をしていた。
それはMリーガー(選手)の入れ替え。

Mリーガー入れ替え

Mリーグ2020Mリーガー入れ替え

Mリーグ2020Mリーガー入れ替え

藤田晋チェアマンMリーグ2020シーズンについて語る

新たなチームを参入させるのは反社の問題などもあるし、それなりにネームバリューのある企業がメインスポインサートしてチームを持つことがMリーグの価値にも繋がっているので難しい。との事。また、JリーグのようにM1・M2のように下部カテゴリを作る構想も無いようだ。

現在8チームとリーグ戦を行うにはベターなチーム数だけに、増やすとしても4チームが一気に増えて6チーム6チームのプロ野球のセリーグ・パリーグのような構成にしないと、対戦カードを組むのが難しいのと、2019シーズンのように1週間で全てのチームが同じゲーム数を消化する視聴者にも順位がわかりやすい現状を変えるのも難しいだろう。

しかし、何らかの新陳代謝も必要なので…と言う前置きはあったモノの選手の入れ替えに関しては、各チームとも賛同が得られていると語った。

具体的な入れ替え方法などは明言しなかったが、エース格やチームリーダー的な選手がチーム内で成績最下位になることはあり得るので、一概に成績だけで切るのは難しいとも語っているので想像出来るのはレギュラーシーズンで敗退したチームで強制的に選手の入れ替えをするのが妥当だろうと思う。

セミファイナルで敗退したチームからの入れ替えも考えられるだろうが、そうなるとレギュラーシーズンでの敗退チームからは2名以上の入れ替えを行わないと合理性を欠くかもしれないし、1チーム3~4人のチーム構成だけに、1チームで2名以上を替えるのは、選手への愛着が無くなってしまう可能性があるだけに難しいと思う。

ただ、例えば、雷電の黒沢が抜けたとしたら雷電の魅力は半減してしまうかもしれない。ドリブンズの1位指名である園田を外したらドリブンズの期待値を追う魅力が減少してしまうかもしれない。

そうなると、1チームの構成を最大5~6人までに拡充することをOKにして、最低打数は10半荘は残し、最大打数の上限を下げる方法もあるかもしてない。育成枠では無いが、予備選手枠を設けるなどの方法もあるだろう。

個人的には2019シーズンの優勝チームが決まった後に、2020シーズンの開催概要が発表になるだろうから、2020シーズン開始前に、増員ドラフトを観たいので、チーム選手枠の拡充とレギュラーシーズンでの敗退チームからの入れ替え制度の導入が嬉しいと思う。

また、長いレギュラーシーズンで敗退のリスクはあっても上位での通過や優勝チームのメリットが無いのも多少不公平感がある。ポストシーズンへ向けてのインセンティブがあっても良いのでは無いだろうか?

優勝チームにも幾らかの賞金があって良いと思うし、レギュラーシーズン上位2チームはセミファイナル免除で、セミファイナルは3~6位の4チームでの直接対局と言う方法や、レギュラーシーズン最上位チームはセミファイナル免除で、レギュラーシーズンでの敗退チームが3チームでも良いのでは無いかと思う。勿論、ポイントの1/2持ち越し制度があるので、何らかの計算方式を考えなくてはならないが、セミファイルはファイナルへの出場権を掛けた戦いと割り切って、ファイナル出場を勝ち取ったチームのレギュラーシーズンのポイント1/4持ち越しでファイナルを戦うのはアリだと思う。何年も遣ってみないとわからない部分はあるが、ファイナルまでに1/4になってしまうことを考えると、2019シーズンで約500ptを積み上げたフェニックスだが、単純に1/4となれば125ptしかファイナルでのポイントが無い事になる。下位チームのポイント状況にもよるが、125ptなど半荘1回のトップラスで変わってしまうので、2018年のドリブンズのように敗退の危機から一気に優勝と言う劇的な事もある一方で、抜群の安定感で首位通過した風林火山やファンからしてみれば、レギュラーシーズンは何だったの?となり得る。2019シーズンも敗退の危機にあったPiratesがギリギリファイナルに残るかもしれないが、これでファイナルを優勝してしまったら、フェニックスやフェニックスファンからすれば、レギュラーシーズンでの成績はなんだったのか?となるだろう。

選手の入れ替えと言う緊張感や新たなプロの登場も盛り上がりの一つだろうが、レギュラーシーズンとポストシーズンの価値と言うか、レギュラーシーズンの成績に対するインセンティブも考えて欲しいと思う。

 

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